こんにちは、管理薬剤師のたろうです。転職3回中2回やらかして、3回目でなんとか年収を130万上げて落ち着いた、回り道の多い薬剤師です。
転職を考えてる人で「失敗したらどうしよう」と検索した結果、この記事に辿り着いた人、多いと思います。僕もそうでした。1回目の失敗の後、転職体験談を漁って漁って、それでも2回目で同じ失敗を別パターンで踏みました。
そもそも一歩を踏み出すのが怖くて動けない、という人は、先に薬剤師の転職が怖いと感じる原因と乗り越え方を読んでおくと、ここから先の失敗談も「自分ごと」として落ち着いて読めると思います。
この記事では、僕自身がやらかした2件の失敗と、僕がDMやリアルで聞いた現役薬剤師3人の失敗談、合わせて5つを並べます。きれいに整理した教訓じゃなくて、生のエピソードのほうがたぶん刺さると思って、できるだけ当時の感情そのまま書きました。
失敗談を全部読む時間がない人や、結局どこで探せばいいのか先に知りたい人は、5社使った僕のエージェントおすすめランキングから見てもらえれば、この記事の失敗を避けやすいところだけ拾えると思います。
- 調剤4年→DS2年→調剤4年
- いまは管理薬剤師(34歳)
- 転職を3回経験し、うち2回は失敗。
- 3回目で年収を480万円→610万円にアップ
- 人気薬剤師向け転職エージェント5社全部利用
「同じ失敗をしてほしくない」という思いで、薬剤師のリアルを本音で書いてます。
詳しい筆者の経歴はこちら
失敗談①:年収550万に釣られたDS激務(たろう・28歳)
新卒で入った調剤薬局Aで4年働いて、給料はジワジワ上がるけど420万で頭打ちになってました。同期がDSに転職して550万になったと聞いて、僕も気持ちが揺れて、転職エージェントに登録。半年でドラッグストア併設の調剤薬局Bに移りました。
結論、地獄でした。調剤+OTC接客+レジ+品出し+週半分が遅番、閉店後の品出しで毎晩夜10時。月の残業が45時間。給料は確かに上がったんですが、使う時間も体力もない。お金が振り込まれても何にも使えないまま月末になる、あの虚しさ。
「俺、何のために年収上げたんだっけ」と暗い部屋で考え込む夜が、半年くらい続きました。当時妻と付き合い始めたばかりで、休みの日はずっと寝てて、デートもキャンセルしまくり。今思うと別れられても文句言えなかったなって。
反省点はシンプルで、年収という数字だけで職場を選んだことです。残業時間・休日数・業務範囲、全部後回しにしてました。求人票の「年収550万」の一行に脳が支配されてた感じ。
失敗談②:「アットホーム」を信じて2ヶ月退職(たろう・30歳)
DSを2年で抜けたい一心で、焦って次を探しました。求人票の「アットホームな職場です」「人間関係良好」を、当時の僕は本気で信じてました。年収は550→480万に下げてでも、とにかく早く脱出したかった。
入社初日。挨拶しても誰も目を合わせない。質問しても「自分で考えて」しか返ってこない。定時で帰ると無言の圧。お昼の休憩時間、休憩室で1人でコンビニのおにぎりを食べてた時の、あの聞こえてくる笑い声に混ざれない感覚。これは今でも夢に出ます。
2週間目から出勤前に胃がキリキリして、駐車場で車を停めたまま動けない朝が増えました。妻には「順調」と嘘をついてたけど、夜は天井をにらんで眠れなくて、結局2ヶ月で退職。短すぎて職歴に書けない、最大の黒歴史です。
反省点も明確で、求人票の抽象的な美辞麗句を信じた、職場見学を入れなかった、焦りで決めた。この3つ。詳しい話は自己紹介記事に全部書いてます。
失敗談③:病院から調剤で年収100万ダウン(Aさん・30代女性)
X経由で僕に連絡をくれたAさん(30代前半・女性・既婚)の話です。本人の許可を取って、固有情報をぼかして紹介します。
新卒からずっと中規模病院の薬剤師で、7年。年収は580万くらい。子どもができたタイミングで、夜勤と当直のある働き方がもう無理だなって思って、調剤薬局に転職したんですよ。
調剤って病院よりラクって聞いてたから、年収もそれなりに保てるかなって思ったら、提示が470万。100万以上ダウン。でも生活変えるためだから飲んだんですけど、それ以上に思ったのが「私のスキル、ここでは活かせないんだ」って。
Aさんの話で気の毒だったのは、病院でやってた抗がん剤や注射薬の知識が、中小チェーンの調剤薬局じゃほぼ評価されなかったこと。それで年収だけ100万下がって、業務内容は単調で、モチベーションが続かないと。今は別の調剤グループに転職して在宅特化の薬局にいるそうです。
業態を変えるとスキルの評価軸も変わる、というのを当時のAさんは見落としてた、と本人も振り返ってました。これは僕も含めて、業態またぐ転職で起きやすい失敗かなと。
失敗談④:求人票の上限給与を信じて入社後ガッカリ(Bさん・20代男性)
同期で薬学部を出たBさん(20代後半・男性)の話。彼は新卒2年で1回目の転職をしてます。
求人票に「年収500〜600万」って書いてあって、自分の経験なら頑張れば550くらい行くかなって思ってたんですよ。面接でも「経験次第ですね」って言われて。
で、入社して提示されたのが460万。下限よりちょっと上、みたいな。「上限の600万は何年やったら行くんですか」って聞いたら、「うちで一番取ってる10年目の薬剤師がそれくらい」と。あ、これ僕は届かないやつだなって、入社後に気づきました。
Bさんは結局その薬局を1年半で辞めて、3社目の今は520万くらい。求人票の上限を信じすぎる失敗、わりとよくあるパターンです。
求人票の上限は「うちの最高給与の人がたまたまこれ」程度の意味で、平均ではないです。応募前に「自分の経験年数だと提示はどのくらいに変わりますか」と聞いて、面接で具体数字を引き出すのが安全。
失敗談⑤:エージェント任せで地雷物件を踏んだ話(Cさん・30代男性)
Cさん(30代後半・男性・管理薬剤師)の話。エージェント1社しか使わなかった結果、担当者の手抜きで失敗したケースです。
調剤薬局から別の調剤薬局への転職で、エージェント1社だけ使ったんですよ。担当が「この求人いいですよ」って推してきたところに、深く考えず応募して内定。年収も希望通りだったから即承諾しました。
入ってみたら、前任の管理薬剤師が労基行ったあとの後釜だったんですよ。誰も教えてくれずに。本部からの監査プレッシャーが半端なくて、半年で胃潰瘍。あとで分かったんですけど、その物件、エージェント界隈で「地雷」って有名だったらしくて。
Cさんは現在3社目で、エージェントは2社併用してます。「同じ案件を2社に投げて反応の差を見る」のが地雷探知に効くと話してました。
エージェント1社だけだと、その担当者の情報量と誠実さに全てが依存します。僕も3回目は当時いちばん合っていたエージェントを軸にしつつ複数社使いました。詳しくは複数登録の記事で。
5つの失敗談に共通する3つの原因
5件を並べてみて、共通点が3つあります。これ、自分が転職を考えるときの自己診断にも使えます。
①「数字」だけで決めている
たろう①の年収550万、Bさんの上限600万、両方これです。年収・休日数・残業時間、こういう数字は分かりやすいから飛びつきがちですが、職場の雰囲気とスキルの活かしどころは数字に出ません。
②「現場の空気」を確認していない
たろう②とCさんはこれ。求人票・面接・エージェントの説明、全部「採用したい側のフィルター」を通過した情報です。現場の空気は職場見学でしか取れません。薬剤師の職場見学チェックリストに見るべきポイントをまとめてます。
③「焦り」で決めている
たろう②とAさんはこれ。「とにかく早く今の状況を抜けたい」が判断基準になると、次の選択肢を冷静に比較できなくなります。焦ってる時こそ、決定を1週間遅らせる勇気が必要かもしれません。
同じ失敗をしないための3つのチェック
5つの失敗談には共通点があって、そこを潰せば9割は防げる感覚です。僕が2回目の転職で失敗した後、3回目を成功させるために必ずやるようになったチェック項目を絞りました。
- 年収以外3条件(残業/休日/業務)
- を譲れない順に並べる
- 応募前か面接後に職場見学を入れる
- 2〜3社に同じ求人を見てもらい
- 評価の差を見る
この3つは、僕が3回目の転職で実際にやったこと、ほぼそのままです。これだけで失敗確率は大幅に下がります。
いきなり正社員で飛び込むのが怖い人は、派遣で職場を見てから決める手もあります。僕が登録して案件を確認した記録はファル・メイトの口コミと登録レビューにあります。
失敗を防ぐためにおすすめするエージェント
3回目の転職で僕が一番良かったのは、当時いちばん合っていたエージェントでした。理由は3つで、職場見学を当たり前に組んでくれた・担当者が急かさない・年収を130万上げる交渉を本気で動いてくれた、という点です。
薬剤師の転職失敗談に関するよくある質問
Q. 短期離職は次の転職に響く?
正直、響きます。僕の2ヶ月退職は職歴に書けなかったので、3回目の応募で「半年のブランク」として説明することになりました。ただ、面接で正直に「人間関係で無理だった」と話すと意外と理解されることが多いです。隠して後でバレるよりは、正直に話した方が結果的に好印象でした。
ちなみに「短期離職を含めて転職回数そのものが多いと、それだけで不利になるんじゃ…」と気になる人は、転職を3回した僕が感じた回数の本当の影響のほうも読んでみてください。回数より見られるポイントが分かると、ちょっと気がラクになると思います。
Q. 失敗後もエージェントは使える?
使えます。むしろ前回の失敗を踏まえて条件を細かく伝えられるので、2回目以降の方がエージェントとの相性は良くなる印象。担当者にも「前回はこういう失敗をしたので、今回はここを重視したい」と最初に伝えると、ピントの合った求人が出やすいです。
Q. 試用期間中に辞めるのはアリ?
アリです。試用期間は会社が応募者を見るだけじゃなく、応募者が会社を見る期間でもあります。明らかにブラックだと分かったら、3ヶ月でも1ヶ月でも辞めて大丈夫。僕の2ヶ月退職も結果的にこの判断でした。次の応募では正直に話せば致命傷にはなりません。
Q. 失敗を防ぐ一番のコツは?
これは5件の失敗談から導いた結論なんですが、「焦らないこと」です。年収が低くて焦る、人間関係が辛くて焦る、ブランクが空いて焦る——焦りからの判断は9割失敗します。次が決まるまでの1ヶ月の余裕、ここを作れるかで成功確率が変わります。
- 薬剤師の転職で一番多い失敗パターンは何ですか?
僕の体感だと「年収の数字だけで決める」が一番多いです。僕も550万に釣られてDSの激務でつぶれかけました。求人票の上限給与や好条件は、現場のきつさとセットになってることが多いので、金額だけ見て飛びつくと高確率でやらかします。
- 転職に何回も失敗していますが、もう手遅れですか?
手遅れじゃないです。僕自身3回転職して2回失敗してますが、今は年収610万で前より働きやすい店に落ち着きました。回数より「失敗から何を学んで条件を絞れたか」のほうが大事なので、過去の失敗はむしろ材料になります。
- 入社前に「失敗しそうな職場」を見抜く方法はありますか?
職場見学が一番効きます。求人票の言葉より、スタッフの表情・挨拶が返るか・休憩室の空気のほうが正直です。僕が2ヶ月で辞めた職場は、今思えば見学時点で空気が硬かった。見学を断る職場ほど警戒したほうがいいです。
- 人間関係が原因の失敗は、どう防げばいいですか?
これは正直、入る前に完全には読めない部分です。ただ見学でスタッフ同士の会話やピリピリ感をチェックする、担当に離職率を聞く、くらいはできます。僕は「アットホーム」という言葉を信じて失敗したので、抽象的な売り文句ほど疑うようになりました。
- 年収を上げようとすると、結局きつい職場になりませんか?
必ずしもそうとは限りません。僕は前職提示560万を交渉で610万にしつつ、残業はむしろ減りました。年収アップ=激務とは限らなくて、業態と店選び次第です。ただDSで一気に上げにいくと激務になりやすいのは実感としてありました。
- エージェント任せにすると失敗しやすいって本当ですか?
丸投げは危険です。僕は知人がエージェント任せで地雷物件を踏むのを見ました。担当はあくまで求人を出す側なので、最終判断は自分でやるべき。職場見学を必ず入れて、自分の目で確かめる前提で使うなら、エージェントはかなり頼りになります。
- どのエージェントを使えば失敗が減りますか?
僕は5社使って、職場見学のセッティングや内部情報の出し方が一番丁寧だったエージェントに当たれたのが大きかったです。失敗を減らすには「見学を必ず組んでくれるか」で選ぶのがコツです。ただ担当との相性差は大きいので、合わなければ変えてもらうのが前提です。
- 焦って転職して失敗しないか不安です。どうすれば?
その不安は正常です。むしろ焦りこそが失敗の最大の原因でした。年収・人間関係・ブランク、どれも「焦るとあと一歩の確認を飛ばす」んですよね。次が決まるまで1ヶ月の余裕を作れるかで、判断の質が全然変わります。
- 病院や企業から調剤に移ると年収はどれくらい下がりますか?
ケースによりますが、記事内のAさんは病院から調剤で100万下がりました。働き方は楽になっても収入が落ちることはあります。下げ幅を抑えたいなら、複数社に相場を出してもらって、年収と労働環境を必ずセットで比べるのがいいです。
- 転職を考え始めたら、まず何から手をつければいいですか?
いきなり応募じゃなく、「今のきつさが環境のせいか自分のせいか」を切り分けるのが先です。環境なら転職で変わるし、それ以外なら転職しても繰り返します。切り分けたうえで、見学前提で求人を集める。この順番を守るだけで失敗はかなり減ります。
まとめ:失敗談は学べる教材です
5件の失敗談を並べてきました。正直、書きながら自分のやらかしを思い出して胃が重くなりましたが、これ全部、もっと早く誰かの失敗談を読んでいれば回避できたものばかりです。
このブログでは引き続き、薬剤師の転職失敗談・成功談をDMで募集してます。「これ載せていいよ」という方は、Xアカウントから気軽にDMください。固有情報は徹底的にぼかして紹介します。
関連記事として、僕の失敗の詳細は自己紹介記事に、転職の全手順は薬剤師の転職全手順に、失敗パターンの分類は転職の失敗と回避法にまとめてます。
ここまで読んで「もう同じ失敗はしたくない、でも自分でエージェントを比べるのはしんどい」と感じたなら、僕が実際に5社使って順位づけしたランキングに、急かさない・職場見学を組んでくれるといった失敗回避の基準ごとまとめてあります。迷ったら最初の1社選びの参考にどうぞ。

