調剤薬局のレセコン、家で練習できたらいいのにと思いますよね。僕も新人のころ、下手な入力を横で見られるのが嫌で、まったく同じことを考えていました。
先に正直なところを書くと、自宅で使える調剤用のレセコン練習ソフトは、僕が探した範囲では一般に出回っていません。でも、家でやれることはちゃんと残っています。
この記事は、新人に練習モードを使わせている管理薬剤師の側から書きます。自宅でできる7日分のメニューと、職場で「練習させてください」と言うときの頼み方、打てるようになるまでの目安までまとめました。
- 調剤4年→DS2年→調剤4年
- いまは管理薬剤師(34歳)
- 転職を3回経験し、うち2回は失敗。
- 3回目で年収480万→610万にアップ
- 人気転職エージェント5社を全部利用
「同じ失敗をしてほしくない」という思いで、薬剤師のリアルを本音で書いてます。
詳しい筆者の経歴はこちら
調剤薬局のレセコン入力練習は自宅でできる?
いちばん知りたいところから答えます。レセコンの実機を自宅でさわる練習は、ほぼできないと思ってください。
ただ、入力の中身を家で仕込んでおくことはできます。ここを分けて考えられるかどうかで、入職後のスタートがけっこう変わります。
なぜ自宅練習ができないのか、その代わりに何ができるのかを順番に見ていきます。
家で使える練習ソフトはほぼない
調剤レセコンは、薬局が契約して店舗に設置する業務システムです。個人が家のパソコンに入れて試せる体験版は、僕が探した範囲では一般公開されていませんでした。
専門学校や講座で使う調剤事務の教育用ソフトは存在します。ただ、あれは教育機関向けに提供されるもので、個人が単体で買って自宅で回すという使い方は想定されていません。
なので「無料の練習ソフトを探して見つからない」のは、あなたの探し方が悪いわけじゃないです。そもそも出回っていないだけなので、そこで時間を溶かさないでください。
悩む男性探しても出てこないわけだ…と少しスッキリしました。
無料のORCAは医療機関向けで別物
調べていると、日本医師会が無償で提供している日医標準レセプトソフト(ORCA)に行き当たることがあります。名前だけ見ると「これで練習できそう」と思いますよね。
ただ、あれは病院やクリニックといった医療機関で使われるレセコンです。調剤薬局で薬歴や調剤報酬を扱うレセコンとは画面も考え方も別物で、薬局の練習の代わりにはなりません。
ここを勘違いしたまま触ると、覚えた操作が現場でそのまま使えず、逆に混乱します。薬局に入る人は、深追いしなくて大丈夫です。
家で練習できる入力の中身は3つ
実機がなくても、入力という作業を分解すれば家でやれる部分が残ります。僕が新人を見てきた感じだと、詰まる原因はソフトの操作より、この3つの下ごしらえ不足のほうが多いです。
- 処方箋のどこを見るか
- 薬の名前を指で打てるか
- 用法を機械の言葉に直せるか
操作は職場で数日もあれば手が覚えます。逆にこの3つは、知らないまま現場に立つと毎回そこで指が止まります。具体的なやり方は自宅練習7日メニューにまとめました。
調剤薬局のレセコン練習は職場が本命
実機の練習は、職場のレセコンに入っている練習モードを使わせてもらうのが王道です。ここは遠慮するほど損をします。
僕は管理薬剤師として、その許可を出す側にいます。頼まれる側が実際どう思っているか、断られにくい言い方まで書いておきます。
まず、その練習モードがどこにあるのかという話からです。
練習モードは多くのレセコンにある
メーカーによって呼び方は違いますが、本番の会計や請求に影響しない練習用の入り口はたいてい用意されています。テスト患者を登録して、そこに打ち込む形が多いです。
ただ、新人に自動で案内されるとは限りません。僕の店でも、聞かれて初めて「あ、あるよ」と教えることのほうが多いくらいです。
入職したら、マニュアルの置き場所と練習モードの有無はセットで聞いておいてください。この2つを最初の週に押さえるだけで、覚えるスピードが変わります。
頼まれる側の本音は、正直うれしい
「練習させてください」と言われて嫌だったこと、僕は一度もないです。むしろ助かるほうです。
入力ミスが起きたとき、返戻や患者さんへの説明を最後に引き受けるのは管理薬剤師だからです。先に練習しておいてくれるなら、こっちの仕事が減ります。
だから、迷惑がられるかもと黙って我慢するのがいちばんもったいない。教える側からすると、聞いてくれない人のほうが不安なんです。



迷惑だと思われるのが怖くて、ずっと言えずにいました。
頼むなら開店前か処方の切れ目
タイミングだけは選んでほしいというのが正直なところです。待合が埋まっている真っ最中に言われると、内容がどうこうより「今じゃない」となります。
狙い目は開店前の30分か、処方箋が途切れた昼過ぎ。レセコンが空いていて、教える側にも余裕がある時間帯です。
言い方は「空いている時間に、練習モードで打つ練習をさせてもらってもいいですか」で十分です。目的と時間帯がセットで入っていると、こっちは判断しやすくて助かります。
実患者のデータで練習してはダメ
ここは管理薬剤師としてはっきり書きます。本番の患者データを開いて練習する、処方箋を家に持ち帰るのは論外です。
やるならテスト患者を作ってもらって、そこに打ち込みます。過去の処方内容で練習したいときも、氏名や保険情報が残らない形でお願いします。
家で処方箋を見ながら練習したいなら、自分や家族のお薬手帳と明細書を使うのが安全です。手元にある自分の情報なら、誰にも気をつかわずに読み込めます。
残業扱いになるかは先に確認する
閉店後に残って練習するなら、その時間が労働時間になるのかどうかを先に確認しておいてください。ここを曖昧にしたまま続けると、あとで気まずくなります。
本当は、管理薬剤師の側から先に言うべきことだと思っています。僕は「自主練なら○時まで、それ以上は残らないで」と最初に線を引くようにしています。
もし練習の申し出そのものが煙たがられる職場なら、それは入力の問題じゃないかもしれません。調剤薬局事務のレセプトは難しいのほうで、事務員が詰まる本当の理由を書いています。
入職前にできる調剤薬局レセコンの自宅練習7日メニュー
入職まで数日しかない人向けに、家でできる練習を7日分に割りました。1日30分くらいを想定しています。
ソフトは要りません。お薬手帳と紙とキーボードがあれば足ります。
順番に意味があるので、できれば上から進めてください。
1〜2日目は処方箋の読み方だけ
最初の2日は打ちません。処方箋のどこに何が書いてあるかを、目で拾えるようにするだけです。
見る場所は、保険者番号と記号番号、公費の有無、交付日と使用期限、医療機関名と医師名、薬品名と規格、用法、日数。この並びを毎回同じ順で追う癖をつけます。
入力が遅い人はソフトが苦手なんじゃなく、視線が毎回さまよっているだけのことが多いです。ここを先に固めておくと、現場で打ち始めたときの手が違います。
3〜4日目は頻出薬をタイピング
次の2日は、薬の名前をキーボードで打つ練習です。レセコンは先頭の数文字で検索するので、名前が出てこないと指が止まります。
お薬手帳に載っている薬と、家族が飲んでいる薬で十分です。30種類もそらで打てれば、最初の1ヶ月はかなりラクになります。
あと地味に効くのが、規格の打ち分けです。同じ薬でも5mgと10mgで別物なので、名前と数字をセットで打つ癖をここでつけておきます。
5〜6日目は用法を機械の言葉に
新人がいちばん固まるのがここです。処方箋の日本語を、レセコンが受け取れる形に直す作業に慣れておきます。
やり方は簡単で、お薬手帳の用法を見て「1日何回・いつ・何日分」に分解して紙に書くだけ。1日2回朝夕食後14日分、みたいに口に出すと入りやすいです。
余裕があれば、頓服や外用の言い回しも見ておいてください。「疼痛時」「1日1回就寝前」「患部に塗布」あたりは、現場で必ず出てきます。



この置き換えができると、入力の手が止まる回数が一気に減りますよ。
7日目は点数の流れをざっくり
最終日は、自分が打った内容がどうお金になるのかを大まかに掴みます。細かい点数は覚えなくていいです。
調剤技術料と薬剤料と薬学管理料があって、そこに加算が乗る。この3つの箱があると分かっているだけで、加算の入力を求められたときの理解が早くなります。
薬局でもらう明細書を1枚じっくり眺めるのがおすすめです。自分の会計がどう組み立てられているかを見ると、教科書より頭に残ります。
レセコンとは?打つのは事務?薬剤師?
練習の前に、この機械が何をしているかだけ押さえておきます。レセコンは「レセプトコンピュータ」の略で、処方箋の内容を入力すると調剤報酬を自動で計算してくれる機械です。薬局の会計から月末のレセプト(診療報酬明細書)作成まで、すべての土台になります。
新人のうちは「ただの入力作業」に見えますが、実は薬局の売上と保険請求の根幹を握る、いちばん大事な仕事のひとつです。ここを理解しておくと、入力の意味がぐっと分かりやすくなります。



会計の機械かと思ってたら、保険請求まで全部つながってるんですね…。
処方箋入力から会計までの流れ
レセコンが裏側でやっている仕事は、大きく3ステップです。まず処方箋の内容を入力し、次に薬剤料や調剤技術料・加算を自動計算し、最後にその月の分をまとめてレセプトとして出力します。
- 処方箋入力(患者・薬・用法を打つ)
- 調剤報酬の自動計算(点数算出)
- レセプト作成(月末に保険請求)
つまり、あなたが日々打ち込む1件1件が、そのまま月末の保険請求につながっています。だからこそ正確さが求められるわけです。
逆に言うと、レセコンが正しく計算してくれるのは「正しく入力したとき」だけです。入力を間違えれば、計算結果も会計金額も連鎖的にズレます。機械任せにできる部分と、人がチェックすべき部分を分けて考えると、入力の精度がぐっと上がります。
入力は薬剤師?事務?役割分担
レセコン入力は基本的に調剤薬局事務の担当ですが、現場では薬剤師も普通に入力します。とくに事務がいない時間帯や、いわゆる一人薬剤師の店舗では、薬剤師が入力から監査・投薬まで全部こなします。
「自分は薬剤師だから入力は覚えなくていい」という発想は危険です。僕が見てきたどの薬局でも、入力が速い薬剤師は現場で確実に重宝されていました。
レセコン入力方法5ステップ
ここからが、練習モードで実際に打つ中身です。どのメーカーでもこの5つの順番は変わりません。
レセコン入力は順番さえ崩さなければミスは大幅に減ります。患者情報→処方→用法→加算→監査の5ステップで、新人のうちにつまずきやすいポイントを整理しました。
STEP1:患者情報と保険証の入力
まずは患者さんの氏名・生年月日・保険証情報を入力します。初回の患者さんは新規登録、2回目以降は患者検索で呼び出すのが基本の流れです。
ここで保険の種類や負担割合を間違えると、会計金額そのものがズレます。最近はマイナ保険証や二次元バーコード読取で楽になりましたが、保険情報は会計の土台なので最優先で正確に入れてください。
STEP2:処方内容(薬剤)の入力
次に処方箋に書かれた薬剤を入力します。薬品名の先頭数文字を打つと候補が出るので、規格(mg・%)まで合っているか必ず確認します。
ここで怖いのが規格違いです。「アムロジピン5mg」と「2.5mg」のように、名前は同じでも規格が違う薬は山ほどあります。候補から選ぶときに数字を見落とさないクセを最初に付けておくと、後でラクになります。
STEP3:用法用量と投与日数の入力
薬を選んだら、1日何回・いつ飲むか(朝昼夕食後など)と、何日分かを入力します。多くのレセコンは「内服1日3回毎食後14日分」のような用法をコードや定型文で打ち込む仕様です。
ここが新人がいちばんつまずく難所です。とくに「2日に1回」「症状のあるとき頓服」「漸減(だんだん減らす)」といった特殊な用法は、定型から外れるので手が止まります。分からなければ抱え込まず、その場で先輩に聞くのが正解です。
文章だけだとイメージしづらいので、処方箋の記載が使ってみてレセコンでどう打たれるかを対比でまとめました。僕がふだん使っている省略入力のクセも添えています。
| 処方箋の記載 | レセコンでの打ち方 |
|---|---|
| アムロジピン5mg | 「アムロ」で検索→候補から5mgを確定(2.5mgと取り違え注意) |
| 1日3回毎食後 14日分 | 用法コードで「毎食後」を呼び出し→日数欄に「14」を分けて入力 |
| 分1/分2/分3 | 1日回数欄に「1」「2」「3」と数字だけ入力 |
| 1日1回 朝食後 | 僕は「朝1」と省略入力→定型展開で「1日1回朝食後」に |
| ロキソプロフェン 頓服 5回分 | 頓服区分を選び回数「5」を入力(日数ではない点に注意) |
こうして並べると、処方箋の1行が薬剤名・用法・日数の3要素に分かれて入力されるのが見えてきます。慣れると「アムロ朝1の14」のように頭の中で要素に分解しながら指が動くようになります。
STEP4:加算・指導料の確認
薬の入力が終わったら、算定すべき加算や指導料が漏れていないか確認します。たとえばこのあたり。
- お薬手帳の有無
- 一包化
- 麻薬・向精神薬
- 在宅
- 特定の管理料
こうした条件を満たすと点数が付くものが多くあります。
加算は付け忘れると薬局の売上が減り、逆に要件を満たさないのに付けると返戻(差し戻し)の原因になります。最初から完璧を狙わず、「この処方ならこの加算」というパターンを少しずつ体に入れていけば大丈夫です。
STEP5:監査・会計でミスを止める
最後に、入力内容と処方箋・実際の薬を照合する監査をして、問題なければ会計に進みます。レセコンが計算した金額を患者さんに案内し、領収書と明細を発行して完了です。



監査で止められるなら、入力ミスもここで気づけるんですね。
そのとおりで、監査は最後の防波堤です。ただ「監査で直せばいい」と入力を雑にすると監査者の負担が増えるので、入力の段階で精度を上げる意識が大切です。
レセコン入力練習でつまずく3つの壁と対処
薬品名の打ち間違いや特殊な頓服、加算漏れは新人時代に必ず通る3大ハマりどころです。それぞれの原因と、現場でやっている回避策をセットで紹介します。
薬品名・規格の打ち間違い
もっとも多いのが薬品名と規格の取り違えです。先頭数文字が同じ薬や、先発・後発の切り替え、規格違いは候補一覧でうっかり選びがちです。
対処はシンプルで、選んだあとに処方箋と画面を指差しで照合すること。とくに規格の数字は声に出して確認すると驚くほどミスが減ります。
特殊な用法・頓服の入力
定型から外れる用法は、エラーや算定ミスの温床です。たとえばこういうもの。
- 頓服の回数
- 外用薬の部位・回数
- 隔日投与
- 漸減指示
これらはレセコンごとに入れ方のクセがあります。
店舗ごとに「特殊用法の入力メモ」を作っておくと、次に同じ処方が来たとき一瞬で片付きます。僕は新人時代、これを自分用のノートにまとめて何度も救われました。
加算漏れと算定要件ミス
加算は種類が多く要件も細かいため、漏れや誤算定が起きやすい部分です。多くのレセコンは要件を満たすとアラートを出してくれますが、最終判断は人間の役目です。
診療報酬改定のたびに点数や要件が変わるので、改定時は設定の更新と新ルールの確認をセットで行いましょう。ここを怠ると、気づかないうちに算定ミスを量産してしまいます。
レセコン入力が速くなる練習のコツ
覚え方を間違えると半年経っても同じところで詰まります。練習・暗記の優先順位・ショートカット・聞き方の4軸で、最短で慣れる手順をまとめました。
無資格・未経験でも入力できる?
結論から言うと、レセコン入力そのものに資格は要りません。実際、調剤薬局事務の多くは無資格・未経験から始めて、現場のOJTで覚えていきます。薬剤師の僕も、入力の手順は学校では一切習わず、入職後に現場で体に叩き込みました。
気になる「どれくらいで戦力になるか」ですが、僕の実感では2〜3週間でよく出る処方の手が動くようになり、ひと通り迷わず打てるまでで2〜3ヶ月といったところです。最初の数日が遅いのは全員が通る道なので、そこで「向いてない」と決めつけないでください。



資格がなくても始められて、数週間で手が動くなら安心しました。
練習モードで数をこなす
多くのレセコンには本番に影響しない練習モードがあります。過去に調剤した処方箋を使って、ひたすら入力を繰り返すのがいちばんの近道です。具体的には、過去2〜3ヶ月分の処方箋を、よく出る診療科の順に、1日10枚を目安に打っていきます。監査済みのレセプトと突き合わせて答え合わせすれば、自分の打ち間違いのクセまで見えてきます。
レセコン入力は知識より手が覚える作業です。閉店後や空き時間に数をこなした人ほど、現場で速くなります。
頻出の薬と用法から覚える
すべての薬を一度に覚える必要はありません。自分の薬局でよく出る薬と用法は限られているので、まずはそこを完璧にします。
門前の診療科によって頻出薬は変わります。内科門前なら降圧薬や糖尿病薬、整形なら鎮痛薬や湿布、というように上位2割の薬を先に押さえると一気にラクになります。
ショートカットと自分メモ
レセコンには検索の絞り込みや定型登録など、入力を速くする機能が必ずあります。先輩がどんなキー操作をしているか観察して、盗めるところは盗みましょう。
あわせて、迷った入力のやり方を自分メモに残すのがおすすめです。同じ処方で二度悩まなくなり、覚えるスピードが段違いになります。
ショートカットは一度に全部覚えなくて大丈夫です。毎日使う検索と用法入力の操作を1つずつ手に馴染ませるだけでも、1日の入力スピードは確実に上がっていきます。
分からない処方は抱え込まない
新人がやりがちな失敗が、分からない入力を自己判断で進めてしまうことです。レセコンの入力ミスは会計や保険請求に直結するので、迷ったら必ず確認します。



その場で聞くほうが、あとで間違いを直すより断然ラクですよ。
伸びる新人は打ち直しを記録する
教える側から見ていて差がつくのは、練習の量より打ち直しの扱いです。伸びる人は、間違えた処方をその場でメモに残します。
逆に伸び悩む人は、間違いを消して打ち直して終わりにします。同じ処方が2週間後に来て、また同じところで止まるんです。
ノートは1行でかまいません。「漸減の入れ方」「湿布の部位指定」みたいな見出しだけ書いておくと、次に来たとき自分で解決できます。
レセコンのメーカーが違っても練習の型は同じ
レセコンはメーカーによって画面や操作が違いますが、入力の基本的な考え方はどれも同じです。患者→処方→用法→加算という流れは共通なので、1社使えれば他社にも応用が利きます。
国内の調剤レセコンは、かつて20社以上あったのが集約が進み、現在は上位2社で約半数のシェアと言われています。転職で店舗が変わるとメーカーも変わることが多いので、代表的な名前は知っておいて損はありません。
- EMシステムズ(大手ベンダー)
- メディコム/PHC(Pharnes)大手
- ユヤマ(YUNICOM)調剤機器に強い
「前の薬局と操作が違う」と最初は戸惑いますが、流れは同じなので数日で慣れます。新しい店舗では、まず操作マニュアルの場所と練習モードの有無を聞いておくとスムーズです。
怒られながら覚えた僕のレセコン練習奮闘記
ここからは、僕が新卒で入った調剤薬局Aから現職Dまで、いろんなレセコンと格闘してきた実体験です。きれいな話ではないので、いま画面の前で固まっている人に届けばと思って書きます。
新人時代、入力が遅くて怒られた
24歳で入った調剤薬局A。内科の門前で、とにかく患者さんが波で来ます。新人の僕はレセコン入力が遅く、薬品名を探すだけで指が止まり、待合室がどんどん埋まっていきました。
あるとき先輩に「まだそこ打ってるの?」と少し強めに言われ、手が震えてさらにミスが増える悪循環。家に帰ってからも「自分はこの仕事向いてないんじゃないか」と本気で落ち込みました。今思えば、誰もが通る道だったんですけどね。
数稽古で手が覚えた瞬間
転機は、閉店後に練習モードで過去処方をひたすら打ち込んだことでした。最初は1枚に何分もかかっていたのが、よく出る降圧薬や胃薬を覚えたあたりから、急に指が勝手に動くようになったんです。
「考えて打つ」から「手が覚えてる」に変わった瞬間、コーヒー片手に少しニヤけたのを覚えています。コツコツの数稽古は、本当に裏切りませんでした。
あわせて効いたのが、特殊な用法を自分用のノートにメモしていたことです。「2日に1回」「漸減」「外用の部位指定」みたいな処方が来るたびに入れ方を書き留めておいたら、次に同じ処方が来たとき迷わなくなりました。新人のうちは、この地味な積み重ねが先輩との差を一気に縮めてくれます。
転職でメーカーが変わって焦った話
その後ドラッグストア併設の調剤Bへ移ると、レセコンのメーカーが変わって画面も操作もガラッと別物。一瞬「また一からか…」と青ざめました。
でも現場でやってみると、患者→処方→用法→加算という流れは同じ。キーの位置と検索のクセを覚えるだけで、数日で普通に使えるようになりました。現職Dでまた別メーカーに変わったときも、同じ感覚で乗り切れています。だから今レセコンで悩んでいる人にも、必ず慣れるよと伝えたいです。
ちなみに、もしレセコン入力以前に「人間関係や教え方がしんどくて続かない」なら、それは職場の問題かもしれません。僕は職場選びで2回失敗しているので、合わない環境で潰れる前に動くのも選択肢だと思っています。薬剤師の転職全体については薬剤師の転職の進め方でまとめています。
レセコン入力練習のよくある質問
- 自宅で練習できる無料のレセコンソフトはありますか?
-
調剤用で個人が使える体験版は、僕が探した範囲では見つかりませんでした。無料で有名なORCAは医療機関向けなので、薬局の練習の代わりにはなりません。
- 入職前に何を練習しておくと喜ばれますか?
-
薬の名前をキーボードで打てることと、処方箋を上から同じ順で読めることです。この2つができていると、教える側の負担がはっきり減ります。
- 練習モードはどのレセコンにもありますか?
-
呼び方は違いますが、本番に影響しない入力の入り口はたいていあります。案内されないことも多いので、自分から聞いてみてください。
- 「練習させてください」と言うと迷惑ですか?
-
迷惑ではないです。管理薬剤師の立場だと、黙って自己流でやられるほうが困ります。忙しい時間帯だけ避けてもらえれば十分です。
- 過去の処方箋を家に持ち帰って練習してもいい?
-
それはダメです。患者さんの個人情報なので、持ち出した時点で問題になります。家で練習するなら自分や家族のお薬手帳を使ってください。
- タイピングはどれくらい打てれば大丈夫ですか?
-
速さより、手元を見ずに薬の名前が打てるかどうかです。画面と処方箋を往復するので、キーボードを見る回数が減るだけで入力は速くなります。
- 何枚くらい打てば手が動くようになりますか?
-
僕の実感では、よく出る処方なら2〜3週間、ひと通り迷わず打てるまでは2〜3ヶ月です。1日10枚を目安に数をこなした人ほど早いです。
- 調剤事務の資格は取ってから入ったほうがいい?
-
入力自体に資格は要りません。ただ点数の考え方を先に知っていると、加算の入力でつまずきにくいので、時間があるなら無駄にはならないです。
- メーカーが変わったらまた一から練習ですか?
-
一からではないです。患者から加算までの流れは同じなので、僕が転職で3回変わったときも、慣れるのに1〜2週間でした。
- 練習しても速くならないときは何を疑えばいい?
-
練習量より、聞ける相手がいるかを疑ってください。質問すると空気が悪くなる職場だと、何ヶ月やっても同じところで止まったままになります。
まとめ:レセコン入力練習は自宅と職場の二段構え
レセコンの入力練習は、自宅で下ごしらえをして、実機は職場の練習モードで数をこなす。この二段構えがいちばん近道です。
僕も新人のころは指が止まってばかりで、先輩に強めに言われて落ち込んでいました。それでも打った枚数の分だけ手は動くようになったので、いま遅くても落ち込まなくて大丈夫です。
- 自宅用の練習ソフトはほぼない
- 家では読み方と薬名打ちを仕込む
- 実機は職場の練習モードが本命
- 頼むなら開店前か処方の切れ目
- 実患者のデータでは練習しない
- 手が動くまで2〜3週間が目安
ひとつだけ、練習でどうにもならないことがあります。聞ける相手がいない職場と、質問すると空気が悪くなる職場です。
僕は職場選びで2回失敗しているので、そこで潰れる前に環境を変えるのもありだと思っています。 事務員さんで、練習以前に職場そのものがしんどい人は、調剤薬局事務を辞めた3人の話とその後も読んでみてください。
入力の正確さがいちばん効いてくるのは、忙しい日ではなく厚生局の個別指導のときです。処方箋と調剤録と請求内容を並べて見られるので、個別指導で調剤録のどこを突き合わせるかを知っておくと、練習の意味が変わります。
動くかどうか迷っている人は、実際に使ってよかった会社をまとめた薬剤師の転職エージェントおすすめをのぞいてみてください。レセコンに慣れて、気持ちよく働ける薬局に落ち着けるよう応援しています。






