薬剤師6年目の年収は、厚生労働省の統計で約555万円が目安です(経験5〜9年・残業代を除く)。6年制を出てストレートなら6年目は29歳前後で、20代後半に絞ると約513万円。手取りは月30万円前後です。
僕(管理薬剤師たろう・34歳)の6年目は、ドラッグストア併設の調剤薬局Bの2年目でした。年収は5年目と同じ550万円。統計とほぼ同じ額ですが、中身は月45時間の残業込みです。
この記事では、統計の数字と僕の実額を分けて並べます。そのうえで、自分の給料を統計と同じ条件で比べる手順と、6年目から年収を上げる道を整理します。
- 調剤4年→DS2年→調剤4年
- いまは管理薬剤師(34歳)
- 転職を3回経験し、うち2回は失敗。
- 3回目で年収480万→610万にアップ
- 人気転職エージェント5社を全部利用
「同じ失敗をしてほしくない」という思いで、薬剤師のリアルを本音で書いてます。
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薬剤師6年目の給料・年収は統計で約555万円
数字の出どころは、厚生労働省の令和6年賃金構造基本統計調査(職種・年齢階級・経験年数階級別)です。6年目は「経験5〜9年」の区分に入ります。前後の区分と並べると、こうなります。
| 経験年数 | 月の給与 | 賞与 | 年収の目安 |
|---|---|---|---|
| 1〜4年 | 35.1万 | 71.9万 | 約493万 |
| 5〜9年 | 39.3万 | 82.8万 | 約555万 |
| 10〜14年 | 42.1万 | 94.1万 | 約600万 |
所定内給与は、毎月決まって出る給与から残業代などを除いた額です。同じ調査の職種別の集計では、薬剤師の残業は平均で月8時間。残業の多い職場なら、源泉徴収票の額はこの表より上に出ます。
ネットでは「薬剤師の平均年収は約599万円」という数字もよく見かけます。これは残業代込みの給与から出した全年齢の平均で、6年目の比較には向きません。
29歳と30歳で比較先が変わる
「経験5〜9年」には30代の人も多く入っています。6年目は、ちょうど20代と30代の境目にあたる年次です。年齢で分けると、目安はこう変わります。
| 経験5〜9年 | 月の給与 | 賞与 | 年収の目安 |
|---|---|---|---|
| 25〜29歳 | 36.8万 | 71.5万 | 約513万 |
| 30〜34歳 | 38.8万 | 74.1万 | 約540万 |
24歳で卒業してストレートに働いてきた人なら、6年目は29歳前後です。比べる相手は約513万円の行のほうが近いと思います。浪人や留年、別の仕事を経て30歳を超えている人は、約540万円の行を見てください。
約555万円に届いていなくても、20代なら統計の中で低い位置とは限りません。
手取りは月30万前後
経験5〜9年の統計(月の給与39.3万円・賞与82.8万円)で計算すると、月の手取りは30万円前後です。独身・扶養なしで年収550万円なら、年の手取りは約432万円が目安になります。
引かれるのは、健康保険・厚生年金・雇用保険の社会保険料と、所得税・住民税です。扶養する家族がいると税金が少し減ります。年収ごとの金額は薬剤師の手取り早見表にまとめています。
賞与の割合が高い職場ほど、毎月の手取りは少なく見えます。月だけでなく、年のトータルで比べてください。
薬剤師6年目の年収は業態や勤め先でどう違うか
賃金構造基本統計調査には「調剤薬局」「ドラッグストア」「病院」といった業態の区分がありません。業態の違いは、厚生労働省の第25回医療経済実態調査が参考になります。
- 病院の薬剤師:約581万
- 薬局の薬剤師:約479万
- 薬局の管理薬剤師:約725万
どれも経験年数を問わない平均(給料+賞与)なので、6年目だけの数字ではありません。薬局の管理薬剤師が高いのは、手当に加えて経験の長い人が多いことも入った差です。
勤め先の規模で分けると、経験5〜9年では10〜99人の会社が約576万円、100〜999人が約543万円、1,000人以上が約557万円でした(令和6年賃金構造基本統計調査より算出)。「大手だから高い」とは限らず、求人ごとに月給と賞与の内訳を見るのが確実です。
ドラッグストア併設の調剤は、提示される年収が高めに出やすいと感じます。ただ僕の経験では、その分の残業と業務の範囲がセットでした。業態別・地域別の相場は薬剤師の年収完全ガイドに並べています。
薬剤師6年目が自分の年収を統計と比べる手順
統計と比べるときにいちばん大きな違いは、残業代です。源泉徴収票の「支払金額」には残業代が入っていますが、ここまでの統計には入っていません。同じ条件にそろえるには、次の順で見ます。
- 源泉徴収票の支払金額を見る
- 1年分の残業代を引く
- 年齢と経験の行と比べる
- 働いた時間で割ってみる
残業代は、給与明細の「時間外手当」などの欄を12か月分足せば出ます。管理薬剤師手当や薬剤師手当は毎月決まって出るので、引かずに残してください。
最後の「時間で割る」は、統計には出てこない物差しです。年収を、1年に働いた時間(所定の時間+残業)で割ると、1時間あたりの額が出ます。同期と額面が同じでも、ここで差が見えることがあります。
途中で転職した年や、育休・時短の期間がある年は1年分がそろっていません。直近で丸1年働いた年の数字を使ってください。
管理薬剤師たろう額面だけで同期と比べると、しんどい働き方をしている人ほど「勝ってる」と錯覚します。僕がそうでした。
僕の薬剤師6年目:DS併設調剤の2年目で年収550万・残業45h
ここからは統計ではなく、僕個人の実額です。新卒で入ったのは、地方にある内科クリニックの門前の調剤薬局Aでした。
| 年次 | 職場 | 僕の年収 |
|---|---|---|
| 1年目 | 調剤A | 約380万 |
| 4年目 | 調剤A | 420万 |
| 5年目 | DS併設調剤B | 550万 |
| 6年目 | DS併設調剤B | 550万 |
Aの昇給は1回あたり月5千〜1万円ほどで、4年目で頭打ちを感じていました。28歳で年収550万円の求人に釣られてBへ移り、6年目はその2年目です。
550万の中身は残業45h込み
Bでやっていたのは調剤だけではありませんでした。
- 調剤・監査
- OTC(市販薬)の接客
- レジ・品出し
- 週の半分は遅番
閉店後の品出しで、気づけば夜10時。月の残業はだいたい45時間で、統計の平均(月8時間)の5倍以上です。
上の手順で時間で割ってみると、月の所定を160時間としたとき、Bの550万円は1時間あたり約2,240円。Aの420万円は約2,190円です。年収は130万円上がったのに、1時間あたりはほとんど変わっていませんでした。
しかも6年目になっても、年収は5年目と同じ550万円のまま。当時の僕は管理薬剤師ではなかったので、役職の手当もありません。額面だけ見れば統計の約555万円とほぼ同じですが、残業代を除いた統計と、残業45時間で届いた額とでは重みが違います。
抜けたい一心で焦った
通帳の数字は増えても、使う時間も体力も残っていませんでした。暗い部屋で「俺、何のために年収を上げたんだっけ」とつぶやいた夜のことは、今でも覚えています。
そこから僕は、Bを1日でも早く抜けることばかり考えるようになります。30歳で、年収を480万円に下げてでも調剤薬局Cへ移りました。そして入社2ヶ月で辞めています。
長いあいだ「求人票に騙された」と思っていました。本当は、職場見学の提案を「日程が合わない」と自分から断っていたんです。騙されたんじゃなくて、確かめなかった。6年目のしんどさを、次の職場を確かめずに抜けることで解決しようとしたのが間違いでした。この7年目の話は薬剤師7年目の給料・年収に書いています。



6年目の僕に言えるなら、「年収の額より、その額を何時間で稼いでいるかを見て」です。
薬剤師6年目で年収が伸び悩む理由と、ここから上げる道
統計では、経験5〜9年から10〜14年で年収の目安は約45万円上がります。ならすと年9万円ほど。ただ、これは多くの人の平均で、同じ職場で毎年この額ずつ上がるとは限りません。
昇給が1回あたり月5千〜1万円なら、月給で上がるのは年6〜12万円です。昇給は職場の給与規程の中でしか起きないので、役職が付かない限り大きくは動きません。止まったと感じたときの考え方は薬剤師が昇給しないのは普通かで詳しく書いています。
管理薬剤師の年数目安に届く
6年目は、年収の面でひとつ区切りになる年次です。厚生労働省の薬局向けガイドラインには、管理者(管理薬剤師)は原則として薬局での実務経験が少なくとも5年あることが重要、という趣旨の記載があります(日本薬剤師会「薬局における法令遵守体制整備の手引き」に収録)。
法律上の資格要件ではなく、あくまで目安です。それでも薬局で5年働いてきた人は、6年目で管理薬剤師の候補として見られやすくなります。
僕の今の職場では、管理薬剤師手当が月3〜5万円です。年にすると36〜60万円で、統計の5年分の伸びに近い額が一度に乗ります。その代わり、在庫や発注、シフト、本部への報告、監査の対応まで背負います。仕事の中身は管理薬剤師の仕事内容にまとめています。
昇格を待つか、職場を変えるか
管理薬剤師の枠は店舗に1人です。先輩が長く務めている職場では、順番がなかなか回ってこないこともあります。上げる道は大きく3つです。
- 今の職場で昇格を狙う
- 業態・職種を変える
- 条件の合う職場へ移る
業態を変える場合、ドラッグストア併設に移ると提示額は上がりやすい一方、僕のBのように残業と業務の範囲も増えることがあります。年収と一緒に、月の残業時間とOTC・レジの担当を確かめてください。
僕が年収を大きく上げたのは、3回目の転職でした。職場見学を必ず入れ、担当に過去2回の失敗を正直に全部話して、今の調剤薬局Dに移りました。前職480万円から、提示は560万円、交渉して初年度610万円です。Dでは入社2年目に管理薬剤師になりました。
今は管理薬剤師として、採用の一次面接もしています。面接する側から見ると、6年目で確かめてほしいのは求人票に書かれていないことです。常勤の薬剤師は何人か、欠員補充か増員か、前任者はいつ辞めたか。この3つは見学や面接で直接聞くのがいちばん確実です。
今すぐ動くつもりがなくても、6年目の経験で出る求人の相場を知っておくと、今の給料を落ち着いて評価できます。たとえばファゲット薬剤師は、公式サイトで中小の調剤薬局や病院の求人に強いと案内している転職サービスです。僕自身は使っていませんが、相談は無料と書かれています。
ほかのサービスとの違いは、薬剤師転職エージェントのおすすめ比較で並べています。転職の流れそのものを整理したい人は薬剤師の転職の始め方からどうぞ。
年収より先に「6年目の1年で何をするか」を決めたい人は、薬剤師6年目の目標の決め方もあわせて読んでみてください。
薬剤師6年目の年収・給料についてよくある質問
- 薬剤師6年目の平均年収はいくらですか?
-
厚生労働省の令和6年賃金構造基本統計調査で、薬剤師・経験5〜9年は月の所定内給与39.3万円、賞与82.8万円です。年収にすると約555万円で、残業代は含みません。25〜29歳に絞ると約513万円です。
- 6年目で年収500万は低いですか?
-
29歳前後なら、統計の約513万円より少し下の位置です。残業代を除いた額で500万円なら、それほど気にしなくていいと思います。残業代込みで500万円なら、除いた額で比べ直してください。
- 6年目の手取りはいくらですか?
-
経験5〜9年の統計の給与で計算すると、月の手取りは30万円前後です。独身・扶養なしで年収550万円なら、年の手取りは約432万円が目安です。
- 「薬剤師の平均年収599万円」と比べてもいいですか?
-
おすすめしません。残業代込みの給与から出した全年齢の平均で、経験の長い人も含まれています。6年目なら、経験5〜9年・残業代除きの約555万円か、年齢で分けた行と比べるほうが実態に近いです。
- 6年目で昇給が止まってきたのは普通ですか?
-
珍しくないと思います。昇給が1回あたり月5千〜1万円なら、月給で上がるのは年6〜12万円です。役職が付かない限り、大きくは動きにくいです。僕もDS併設調剤の2年目は、年収が5年目と同じ550万円でした。
- 6年目で年収が高いのはどの業態ですか?
-
6年目だけの業態別の統計は見当たりません。全年齢の平均では、医療経済実態調査で病院の薬剤師が約581万円、薬局の薬剤師が約479万円です。ドラッグストア併設は提示額が高めに出やすい一方、残業と業務の範囲も確かめてください。
- 6年目で管理薬剤師になれますか?
-
厚生労働省のガイドラインでは、管理者は原則として薬局での実務経験が少なくとも5年あることが重要とされています。法律上の要件ではありませんが、薬局で5年働いてきた人なら候補として見られやすい年次です。
- 管理薬剤師になると年収はどれくらい上がりますか?
-
僕の今の職場では手当が月3〜5万円、年にすると36〜60万円です。その代わり、在庫や発注、シフト、本部への報告、監査の対応まで背負います。
- 6年目で転職するのは早すぎませんか?
-
早すぎることはないと思います。面接する側から見ると、5年以上続けた職歴は説明のいらない材料です。ただ、今の職場を抜けたい一心で急ぐと、僕のように2ヶ月で辞めることになりかねません。職場見学を入れて確かめてから決めてください。
- 年収アップだけを狙って転職するのは危険ですか?
-
危ないと思います。僕は550万円に釣られてドラッグストア併設に移り、月45時間の残業で、1時間あたりは前の職場とほとんど変わりませんでした。年収と一緒に、残業時間と業務の範囲を確かめてください。
薬剤師6年目の給料・年収についてのまとめ
薬剤師6年目の年収は、統計で約555万円(経験5〜9年・残業代を除く)が目安です。29歳前後なら約513万円、手取りは月30万円前後になります。
僕の6年目は、DS併設調剤の2年目で550万円でした。統計とほぼ同じ額でも、月45時間の残業込みです。比べるときは残業代を引き、働いた時間とセットで見てほしいと思います。
- 統計の目安は約555万円
- 29歳なら約513万が比較先
- 手取りは月30万前後
- 比べる前に残業代を引く
- 僕の6年目は残業込み550万
- 管理薬剤師の年数目安に届く
前後の年次は薬剤師5年目の年収、7年目の年収、10年目の年収に続けて書いています。
僕がどんな薬剤師で、なぜこのブログを書いているのかは運営者プロフィールにまとめました。転職で2回失敗して、3回目で年収を130万円上げた話です。



