「薬剤師 男 性格悪い」と調べたのは、職場や薬局に苦手な男性薬剤師がいるからか、薬剤師の自分がそう見られていないか気になったからだと思います。
先に答えると、男性薬剤師に性格の悪い人が多いというデータは見当たりません。きつく見える理由の多くは、確認して止めるのが仕事であること、少人数で閉じた職場、処方せんが重なる時間帯の余裕のなさです。
ただし、怒鳴る・無視する・人前でけなす、は職業柄では説明できません。そこは「我慢しなくていい線」として分けて書きます。
僕は調剤薬局とドラッグストア併設の調剤で10年働き、いまは管理薬剤師として一緒に働く人のシフトや教育も見ています。事務さん・同僚・患者さん・薬剤師本人、それぞれの立場での付き合い方までまとめました。
- 調剤4年→DS2年→調剤4年
- いまは管理薬剤師(34歳)
- 転職を3回経験し、うち2回は失敗。
- 3回目で年収480万→610万にアップ
- 人気転職エージェント5社を全部利用
「同じ失敗をしてほしくない」という思いで、薬剤師のリアルを本音で書いてます。
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男性薬剤師が性格悪い・きつく見える6つの理由
まず「男の」薬剤師が話題になりやすい理由から。厚生労働省の令和6年の統計では、届け出た薬剤師は約32.9万人で、男性38.0%・女性62.0%です(令和6(2024)年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況)。
薬剤師は女性のほうが多い職業です。少数派の男性の言動は目に入りやすく、一人の印象が「男の薬剤師は」とひとまとめにされやすいんだと思います。
そのうえで、性格そのものではない理由が6つ重なっています。偉そう・暇そうといった世間のイメージ全般は世間が薬剤師に持つ7つのイメージを現場で答え合わせした記事で検証しています。
閉鎖的な職場で態度が尖る
調剤薬局は、数人が一日中同じ空間にいる職場です。人の入れ替わりも少なく、誰か一人のピリピリがすぐ全体の空気になります。
僕が30歳のときに入って2ヶ月で辞めた薬局Cがそうでした。挨拶が返ってこない、目を合わせない、質問すると「自分で考えて」。定時で帰ろうとすると無言の圧がありました。
いま振り返っても、一人ひとりが悪人だったとは思っていません。狭い人間関係の中で気を使わなくなり、態度がそのまま外に出る。外から見ると、それが「性格悪い」に映ります。
悩む男性言われてみれば、いつも同じ顔ぶれで仕事してるな…
慎重さが偉そうに見える
薬剤師が「ちょっと待ってください」「先生に確認します」と止めるのは、気分ではなく法律上の決まりです。
薬剤師法第24条は、処方せんに疑わしい点があれば、医師に問い合わせて確かめた後でなければ調剤してはならない、と定めています(e-Gov法令検索:薬剤師法)。現場では「疑義照会」と呼んでいます。
待たされる事務さんや患者さんから見ると、融通が利かない・上から目線に見えることがあります。止めること自体は仕事、感じが悪いのは言い方の問題と分けて見ると、腹の立ち方が少し変わるはずです。
人と話す機会が意外と少ない
薬剤師になるには、薬学部の6年間を経て国家試験に通る必要があります。学生時代は実習と試験勉強の比重が大きく、アルバイトなどで人に揉まれる時間は取りにくいです。
働き始めても、患者さんとの会話は短く用件中心です。忙しい時間帯はスタッフ同士の世間話もほとんどありません。
その結果、雑談の引き出しが少なく、会話がかみ合わないと「とっつきにくい人」に見えます。能力や人柄より、場数の問題だと僕は見ています。
忙しさで余裕を失っている
処方せんが積み上がり、電話が鳴り、待合で患者さんが待っている。そんな時間帯は、誰でも口調がぶっきらぼうになります。
僕もドラッグストア併設の調剤で月45時間の残業をしていた頃は、自分でも怖い顔をしていたと思います。閉店後の品出しで夜10時、暗い部屋で「何のために年収を上げたんだっけ」と考えていた時期です。
冷たい態度の裏に、人手不足や激務があることは少なくありません。もちろん、それで何を言ってもいいわけではないです。
専門知識がプライドに変わる
薬剤師は「相手が知らないことを知っている」立場で働きます。これ自体は仕事の根幹ですが、一部の人はそれが優越感に変わります。
知識をひけらかす、事務さんを見下す、自分のやり方を曲げない。こうなると周りはしんどいです。ただこれは、薬剤師に限らず専門職全般に出やすい癖だと思います。
一部の人を全体に広げてしまう
苦手な薬剤師が一人いると、人はその印象を職業全体に広げがちです。嫌な記憶ほど鮮明に残り、感じの良かった人のことは忘れてしまいます。
空気が最悪だった薬局Cにも、初日から良くしてくれた事務のパートさんがいました。辞めるとき、その人にきちんと挨拶できなかったことは、いまも引っかかっています。
ひどい職場の中にも、まともな人はいます。「薬剤師は」「男は」と広げる前に、目の前の一人の問題なのか、職場の問題なのかを分けて見るのがおすすめです。
薬剤師が気持ち悪い・変わり者と言われるときの正体
「薬剤師 気持ち悪い」「薬剤師 変わり者」と、もう少しキツい言葉で調べる人もいます。患者さんの立場だと、いろいろ聞かれることへの違和感が入口になっていることが多いようです。
体調や生活を聞くのは義務
「ほかに飲んでいる薬は?」「その後、体調はどうですか?」。こう聞かれて、根掘り葉掘りで気持ち悪いと感じる人もいると思います。
これも薬剤師法第25条の2で、情報提供と指導が義務になっているからです。必要なときは、患者さんの薬の使用状況を継続して把握することも求められています。
とはいえ、言いたくないことまで答える必要はありません。「それは何のために聞くんですか?」と聞き返してもらって大丈夫です。理由を説明できない質問なら、薬剤師側の聞き方に問題があります。
距離感の取り方が独特な人
「気持ち悪い」と言われるもう一つの原因は距離感です。プライベートに踏み込みすぎたり、逆に目を見ずにぼそぼそ話したり。さっきの「雑談の場数が少ない」とつながっています。
悪意ではなく、ちょうどいい距離を練習する機会がなかった、というケースが多いと思います。一方で、不快な発言や必要以上の個人的な接触は、職業とは関係なく相手の問題です。
変わり者と性格悪いは別
こだわりが強い、話が細かい、趣味の話になると止まらない。薬剤師に「変わり者」と言われる人がいるのは確かです。
ただ、一つのことを細かく確認し続けられる気質は、調剤の正確さとは相性がいいです。ちょっと変わっているのと、人を傷つけるのは別の話として見てください。



なるほど、きつく感じる態度にも理由があるのか
男性薬剤師の態度で我慢しなくていい線
ここまでは「そう見える理由」の話でした。でも、次のような言動は職業柄では説明できません。
- ミスのたびに怒鳴る
- 患者さんの前でけなす
- 特定の人だけ無視する
- 事務や業者にだけ強く当たる
- 私生活をしつこく詮索する
厚生労働省は職場のパワハラを「優越的な関係を背景とした言動」「業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの」「就業環境が害されるもの」の3つをすべて満たすもの、と説明しています(あかるい職場応援団:パワーハラスメントの定義)。
一方で、適正な業務指示や指導は該当しません。疑義照会のために待たせる、手順の間違いを指摘する、はここに入ります。当たるかどうかは個別の判断になるので、まずは記録を残しておくのが確実です。
相談先は、店の管理薬剤師、本部の相談窓口の順が現実的です。社内で動かないときは、各地の労働局にある総合労働相談コーナーに無料で相談できます。
管理薬剤師の立場から言うと、店の空気はシフトを組む側の責任でもあります。相性の悪い二人を同じ時間帯に固定しない、といった手は打てるので、我慢して抱え込むより早めに伝えてほしいです。
性格がきつい男性薬剤師との立場別の付き合い方
「すぐ職場を変えるのは難しい」「たまに行く薬局の薬剤師が苦手なだけ」という人も多いはずです。立場ごとに、消耗しにくい距離の取り方をまとめます。
調剤事務・医療事務なら
毎日いちばん近くで働くのが事務さんです。薬剤師が不機嫌なときに巻き込まれやすい立場でもあります。
- 用件は処方せん単位で短く
- 疑義照会中は待つと割り切る
- 言われたことは日付とメモ
- 続くなら管理薬剤師に相談
「◯◯さんの処方、在庫が足りません」のように、誰の・何の話かを先に言うと、忙しい時間帯でも話が通りやすくなります。疑義照会で止まっているときは、事務さんの段取りが悪いわけではありません。
「薬剤師ってみんなこうなの?」と不安になるかもしれませんが、人によってまったく違います。一人の薬剤師で職業全体を判断しなくて大丈夫です。
同僚の薬剤師なら
他人の性格を変えるのは、ほぼ無理です。相手に変わってもらおうと期待するほど、思い通りにならずに自分が削られます。
仕事で関わる部分は、雑談や感情を挟まず、用件だけ短く正確に伝える。「確認お願いします」「確認できました」で済ませる。変えられるのは相手ではなく自分の距離感と割り切るのが、いちばん楽な方法です。
派閥や陰口まで絡んでいるなら、人間関係がつらい薬剤師への対処法で、残るか離れるかの判断をまとめています。



無理に仲良くしなくていいのか、気が楽になった
患者なら薬剤師は選べる
いつも対応してくれる薬剤師が苦手なら、処方せんは基本的に好きな保険薬局へ持っていけます。病院の前の薬局でなくてもかまいません。
薬局を変えるときは、お薬手帳を持っていけば、飲み合わせの確認は次の薬局でも続けられます。同じ薬局に通いたい場合は、「別の方に説明をお願いできますか」と頼んでも失礼ではありません。
薬剤師の男が性格悪いと思われないための伝え方
ここからは「自分が偉そう・感じ悪いと思われているかも」と気になっている薬剤師の人へ。やることは、性格を変えることではなく、言葉を少し足すことです。
止めるときは理由を一言
疑義照会や、お出しできない判断そのものは変えられません。変えられるのは伝え方です。
「念のため先生に確認しますね」「この組み合わせは体に影響が出ることがあるので、確認させてください」。理由が一言あるだけで、頑固な人ではなく慎重な人として受け取ってもらいやすくなります。
待たせるなら時間を言う
忙しい時間帯ほど、黙って作業すると「無視された」と受け取られます。「いま確認中なので、5分ほどお待ちください」と目安を言うだけで、待つ側の不安はかなり減ります。
残業続きだった頃の僕は、この一言を省いていたと思います。余裕がないときほど、言葉が削れていくんですよね。
質問に「自分で考えて」は禁句
事務さんや後輩から質問されたとき、忙しいとつい突き放したくなります。でも、薬局Cでこの一言を言われた側として、あれがどれだけ効くかは分かります。
すぐ答えられないなら「あとで説明するから、いまはこれだけお願い」で十分です。後輩の指導で疲れているなら、新人薬剤師の指導で消耗を減らす順番も参考にしてください。
職場の人間関係がしんどい薬剤師は環境を変えていい
ここまで読んで、「うちの職場、まさにこういう人に支配されている」と感じた薬剤師の人もいると思います。
相手の性格を変えようと頑張るより、自分が離れるほうが早いこともあります。薬局Cを2ヶ月で辞めた僕が、いまは管理薬剤師として落ち着いて働けているのは、職場を選び直したからです。
ただ、Cを選んだときの失敗は僕自身にあります。DSを1日でも早く抜けたくて、職場見学の提案を「日程が合わない」と自分から断っていました。求人票に騙されたのではなく、確かめなかったんです。
次の転職では、応募前に必ず職場見学を入れ、担当者に過去の失敗を正直に話しました。人間関係で職場を変えるなら、求人票の言葉より、現場の空気と人を自分の目で見ることです。
見学で何を聞けばいいかは転職前の薬局見学で質問すること5つに、求人票で確認すべき行は求人票「アットホーム」で僕が見落とした4行にまとめています。
職場の雰囲気まで聞ける相談先を探すなら、薬剤師の転職エージェントのおすすめランキングで、各社の特徴と向いている人を比べています。見学から内定までの流れは薬剤師の転職の進め方で順番に書きました。



合わない職場は、自分が離れていいんですよ
薬剤師の性格についてよくある質問
男女の違いや恋愛相手としての話など、本文で触れきれなかった質問にも答えます。
- 男性薬剤師って本当に性格が悪い人が多いの?
多いというデータは見当たりません。10年現場にいた僕の実感でも、性格が悪いと感じた人はごく一部でした。確認して止める仕事の性質と、少人数で忙しい職場のせいで、きつく見えやすい職業ではあります。
- 偉そうに見えるのはなぜですか?
処方せんに疑わしい点があれば、医師に確認するまで調剤できないと薬剤師法で決まっているからです。「待ってください」と止める場面が多く、言い方がそっけないと上から目線に見えてしまいます。
- 薬局でいろいろ聞かれるのが気持ち悪いです。
薬の使用状況の把握や情報提供は、薬剤師法で求められている仕事です。とはいえ言いたくないことは答えなくてかまいません。何のための質問か、聞き返してもらって大丈夫です。
- 女性薬剤師は性格きつくないんですか?
性格のきつさに男女差があるというデータは見当たりません。性別より、その職場の人数や忙しさの影響のほうが大きいと思います。女性薬剤師が言われがちなことは薬剤師の女はプライド高いと言われる理由で書いています。
- 恋愛や結婚相手としてはどうですか?
職業で性格は決まらないので、その人自身を見てください。第一印象がとっつきにくくても、話してみると誠実な人もいます。逆に、職業に関係なく見下す態度が出る人は要注意です。
- 事務ですが、薬剤師に怒鳴られます。我慢すべき?
我慢しなくていいです。日付と内容を記録して、管理薬剤師か本部の相談窓口に伝えてください。社内で動かないときは、労働局の総合労働相談コーナーに無料で相談できます。
- 患者として苦手な薬剤師を避けられますか?
避けられます。処方せんは基本的に好きな保険薬局へ持っていけますし、同じ薬局で別の薬剤師に対応を頼むこともできます。お薬手帳を持っていけば、飲み合わせの確認も続けられます。
- 自分が偉そうと思われてないか不安です。
止めたり断ったりするときに理由を一言添える、待たせるときは目安の時間を言う。この2つだけでも受け取られ方はかなり変わります。性格を変える必要はありません。
薬剤師の男が性格悪いと感じたときのまとめ
男性薬剤師がきつく見える背景には、法律で決まった確認や質問、少人数で閉じた職場、忙しさといった、性格そのものではない理由が重なっています。
一方で、怒鳴る・無視する・人前でけなすは、職業柄では片づけられません。記録を残して、店の管理薬剤師や本部、外部の相談窓口に伝えてください。
「性格」だけでなく、年収や働き方の面で男性薬剤師は負け組と言われる理由とその反論が気になっている人は、あわせて読んでみてください。
- きつく見えるのは仕事と職場
- 「待って」は法律上の確認
- 質問が多いのも義務の一部
- 怒鳴る・無視は我慢しない
- 立場別に距離の取り方がある
- 自分なら理由を一言添える






