「薬剤師2年目になって、調剤も監査も投薬も一通りこなせるようになった。…で、次は何を目指せばいいんだろう?」——この記事に来たあなたは、たぶんそんなモヤモヤを抱えていますよね。
僕も2年目(調剤薬局A・内科門前、年収395万くらい)のとき同じでした。
新人扱いは終わったのに毎日が同じ作業の繰り返しで、成長している実感がまるでない。「このままでいいのかな」と漠然と不安。あれ、地味にきついんかなと。
結論から言うと、2年目の目標は「認定薬剤師を取る」みたいな大きな話じゃなく、もっと現場で手をつけられる4つに絞れます。
この記事では、僕がその4つでどう中だるみを抜けたかを順番つきで話します。
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「同じ失敗をしてほしくない」という思いで、薬剤師のリアルを本音で書いてます。
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「目標が見えない」はあなただけじゃない
2年目で目標を見失うのは、サボっているからでも能力が低いからでもありません。むしろ一通りの業務を覚えきった証拠で、ほとんどの薬剤師が通る道です。
1年目は「分からないことを覚える」だけで毎日が必死でした。でも2年目になると調剤も監査も投薬も一人でこなせて、覚えるべき新しいことが急に減ります。
やることが分かるからこそ、伸びしろが見えなくなるんな印象です。
しかも調剤薬局の1日は基本的にルーティンです。同じ門前のクリニックから同じような処方が流れてきて、同じ患者さんに同じ説明をする。
「成長してる感じがしない」のは当然で、意識して目標を置かないと2年目・3年目はあっという間に過ぎます。
管理薬剤師たろうあの「同じことの繰り返し感」、僕も毎朝ぼんやり感じてました。
【体験談】2年目・年収395万の伸び悩み
僕が2年目だったのは、新卒で入った調剤薬局A(内科クリニックの門前)でのこと。年収は395万くらいでした。
今振り返ると、この時期がいちばん「何のために働いてるんだろう」とモヤモヤしていた気がします。
朝、シャッターを上げて在庫を確認して、9時から処方箋がパラパラ流れてくる。降圧薬と糖尿病薬と高脂血症薬。
昨日と同じ顔ぶれの患者さんに、昨日と同じ「お変わりないですか?」を言う。
投薬口に座っていると、ふと「これ、来年も再来年も同じことしてるのかな」と頭をよぎって、白衣の袖口が妙に重く感じました。
昇給も年5千〜1万円くらいで、明細を見ても「あ、ほぼ変わってない」。
先輩に「2年目って何を目標にしてました?」と聞いても「うーん、普通に仕事こなしてたかな」と返ってきて、余計に道が見えなくなったのを覚えています。
ここで大事なことを一つ。この395万はあくまで「僕個人の実額」です。
地方の内科門前という条件もあって、世間の統計だと薬剤師1〜2年目の平均はもう少し上(おおむね年収400万円台前半)と言われます。
だから「自分の給料、平均より低いかも」と落ち込む必要はまったくありません。職場や地域でけっこう差が出る数字なので、あなたの今の額が低いと決まったわけではないんです。
もう一つ正直に書くと、当時の僕は「目標がない」というより「目標の探し方を知らなかった」が近いです。
先輩の背中を見ても、雑誌で認定薬剤師の特集を読んでも、自分の毎日とつながる感じがしない。大きすぎる目標は、かえって今日やることを曖昧にするんだと思います。
休憩室で缶コーヒーを飲みながら、「3年目になっても投薬口で同じこと言ってる自分」を想像して、なんとも言えない気分になったのを今でも覚えています。
サボってたわけじゃないのに前に進んでる気がしない、あの感覚です。
当時の僕に足りなかったのは給料じゃなくて、「自分は何を伸ばしているのか」という手応えでした。
それに気づいてから、次に話す4つを順番に置いていったら、同じ職場のまま中だるみを抜けられたんです。
2年目が目標にすべき4つ(優先順位つき)
転職や大型資格の前に、まず「今の職場で明日から手をつけられること」を4つに絞りました。順番にも意味があるので、上から取り組むのがおすすめです。
それぞれ、なぜその順番なのかも含めて説明します。
①後輩フォロー:教えると一番伸びる
最優先は後輩や新人のフォローです。意外かもしれませんが、人に教えるのが自分の成長に一番効きます。
「なんとなくやってた手順」を言葉にして説明すると、自分の理解の穴がはっきり見えるんな気がします。
2年目は「教わる側」から「ちょっと教える側」へ移れる絶好のタイミングです。
新人に調剤の流れや疑義照会のコツを伝えるだけで、職場での立ち位置も変わって、ルーティンに張りが出ます。僕はこれで「同じ作業の繰り返し感」がかなり薄れました。
具体的には「散剤の計量のコツ」や「この先生は一包化の指示が抜けがちだから確認する」みたいな、自分が当たり前にやってる小ワザを言語化して渡すだけでOK。
教えるために改めて考えると、自分の手順の根拠を問い直すことになるので、結果的に自分の調剤が丁寧になります。後輩に頼られると単純にうれしいですしね。
②在宅・かかりつけに関わる
次が在宅医療やかかりつけ薬剤師への関与です。門前のルーティンから一歩外に出る経験で、患者さんの生活そのものに踏み込むぶん、薬剤師としての視野が一気に広がります。
いきなり主担当は無理でも、先輩の在宅同行に付いていく、かかりつけの同意取得に立ち会う、くらいから始められます。
かかりつけ薬剤師は将来の収入面でも評価されやすい領域なので、早めに触れておいて損はありません。
門前で処方箋だけ見ていると、その患者さんが家でどう薬を飲んでいるかは見えません。
でも在宅に出ると、飲み残しの山や、自己流のセットの仕方に出会って「あ、薬局の中の常識って通じてないんだ」と気づかされます。
この視点の変化が、投薬の言葉選びにもじわじわ効いてくるんです。
③処方スピードと監査精度
3つ目は地味ですが効く、調剤・監査の質とスピードです。「速いだけ」「正確なだけ」ではなく、速くて間違えないを両立させるのが2年目のテーマになります。
混雑時間帯に何枚さばけたか、監査でどんなヒヤリハットを止められたか。こういう数字や事例を自分でメモしていくと、成長が可視化されてモチベーションになります。
日々の業務がそのまま目標になるので、いちばん取り組みやすい項目でもあります。
④加算・算定の仕組みを理解する
4つ目は調剤報酬の加算・算定の理解です。正直、1〜2年目だと「言われた通り算定してるだけ」になりがちですが、ここを理解すると薬局の経営目線が身につきます。
どの服薬指導が何の加算につながるのか、地域支援体制加算の要件は何か。仕組みが分かると日々の業務の意味が変わって見えます。
将来管理薬剤師や薬局運営に関わるなら必須の知識なので、2年目で土台を作っておくと後がラクです。
僕は今でこそ管理薬剤師として本部に数字を報告する立場ですが、正直この加算の感覚を2年目から少しずつ意識しておけばよかったと思っています。
診療報酬は数年ごとに改定されるので、早いうちから「自分のこの一言がどう評価につながるか」を考える癖をつけておくと、改定のたびに右往左往せずに済みます。
面談シートに書く目標の例文と書き方
2年目になると人事考課や上司との面談で「今期の目標を書いてきて」と言われます。ここで手が止まる人がとても多いので、僕が使ってみて使っていた書き方と例文を置いておきます。
数字を入れて具体的に書く
面談シートでいちばんやりがちなのが「調剤を頑張る」「もっと成長する」みたいなフワッとした書き方です。
これだと上司も評価のしようがなく、半年後の振り返りでも「で、どうだった?」で終わります。
コツは、「何を・いつまでに・どれくらい」を数字で書くこと。
たとえば「監査を頑張る」ではなく「半年で監査でのヒヤリハット指摘を月3件以上記録する」と書くと、達成したかが一目で分かります。
さっき話した4つの目標を、この形に変換するだけでシートは埋まります。



僕も1年目は「頑張ります」しか書けず、面談で気まずい沈黙が流れました。
そのまま使える目標例文4つ
僕が現場でシートへ書いていた言い回しを、2年目向けに整えて4つ載せます。職場の状況に合わせて数字だけ差し替えれば、ほぼそのまま使えます。
- 新人1名のOJTで調剤独り立ちを支援
- 先輩の在宅同行に月2回付き訪問を覚える
- 混雑時の監査精度を保ち処理1割UP
- 主要加算の算定要件3つを説明できる
どれも「明日から手をつけられて、半年後に振り返れる」サイズにしてあります。欲張って5つも6つも書くと中途半端に終わるので、2〜3個に絞るのがおすすめです。
後輩指導の目標の書き方
2年目は「初めて後輩がつく」タイミングと重なる人が多く、面談でも後輩指導を目標に入れたいけど書き方が分からない、という相談をよく受けます。
ポイントは「自分が何をするか」を主語にすること。「後輩を成長させる」だと相手次第になってしまうので、自分の行動で書き切るのがコツです。
たとえば「新人が疑義照会で迷ったとき、判断の根拠を一緒に確認する時間を週1回つくる」のように、自分の動きとして書くと評価もブレません。
教えることが自分の復習にもなるので、2年目の目標としてコスパは抜群です。
「認定薬剤師取得」を2年目目標にすべきか本音
2年目の目標を調べると、必ず出てくるのが「認定薬剤師を取ろう」というアドバイス。でも僕の本音を言うと、2年目で無理に急ぐ必要はありません。
研修認定薬剤師は単位を集める時間がかかるうえ、2年目の時点だと「資格は取ったけど現場で活きてる実感がない」になりがちです。
手当が付く職場もありますが、勉強会通いで休日がつぶれて疲弊する人も少なくありません。
順番としては、さっきの4つで現場の足場を固めてから、3年目以降に取りにいくほうがしっくりきます。
もちろん、在宅やがん領域など進みたい方向が明確なら、2年目から関連単位を集め始めるのは大いにアリです。
要は「みんなが言うから」で取るのか、「自分の方向に必要だから」取るのかの違い。後者なら止めません。
ちなみに僕は2年目では認定を取らず、現場の4つを優先しました。後悔はしていません。
資格は逃げないし、方向が固まってから取ったほうが学びの吸収もぜんぜん違うからです。
同期に「焦って取った認定が結局使えてない」とこぼす人もいて、やっぱり順番は大事だなと思いました。
大事なのは、資格そのものより「自分は何の薬剤師になりたいか」を2年目のうちに考え始めること。それが見えてくると、認定を取る取らないも自然と判断できるようになります。
それでも成長を感じないなら環境を見直す
4つに取り組んでも、どうしても成長を感じられない。そんなときは、目標そのものより今いる環境を疑ってみるのも一つの選択肢です。ただし、いきなり転職をすすめたいわけではありません。
たとえば、在宅もかかりつけもやっていない薬局だと、②の目標自体が置けません。新人が入ってこない職場なら①も難しい。
つまり「目標が見えない」のが自分のせいではなく、職場側に伸びしろが用意されていないケースもあるんですよね。
見分け方はシンプルで、「上の世代の薬剤師が、自分の3年後・5年後のロールモデルになっているか」を見ることです。
10年いる先輩が自分と同じ業務を同じようにやっているなら、その薬局はその先の階段が用意されていない可能性があります。
逆に、在宅や管理、教育に幅を広げている先輩がいるなら、今の場所でまだ伸びられます。
僕自身、最初の調剤薬局Aでは4年いて年収が380万から420万までしか上がらず、スキルの頭打ち感もありました。
結局28歳で転職しましたが、振り返ると「2年目の中だるみ」は、その職場の天井に薄々気づいていたサインだったのかもしれません。
とはいえ2年目での転職は、職歴の浅さで不利になることもあるので慎重に。まずは今の職場で4つを試して、それでも置く目標がないと分かってから動くので十分間に合います。
判断材料が欲しいなら、僕がエージェントをどう使ったかを自己紹介記事に書いているので、よかったらどうぞ。職場選びの考え方は薬剤師の転職の基本も参考になります。
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なお、2年目の給料のリアルは薬剤師2年目の給料・年収にまとめています。
薬剤師2年目の目標についてよくある質問
- 薬剤師2年目で目標が思いつきません。やばいですか?
やばくないです。一通りの業務を覚えきった証拠なので、ほとんどの2年目が通る道です。僕も同じでした。大きな資格より、後輩フォローや在宅みたいな現場の小さい目標を1つ置くと抜けやすいです。
- 2年目はやっぱり認定薬剤師を取るべきですか?
急がなくていいです。単位集めに時間がかかるわりに、2年目だと現場で活きてる実感が出にくいので。進みたい領域が決まってるなら別ですが、僕は現場の4つを先にやって3年目以降に回しました。
- 面談シートの目標、どう書けばいいですか?
「何を・いつまでに・どれくらい」を数字で書くのがコツです。「調剤を頑張る」だと評価のしようがないので、「半年で監査のヒヤリハット指摘を月3件記録する」くらい具体にすると振り返れます。
- 目標は何個くらい書けばいいですか?
2〜3個に絞るのがおすすめです。欲張って5つも6つも書くと、どれも中途半端に終わりがちでした。明日から手をつけられて半年後に振り返れるサイズを、数を絞って選ぶのが続きます。
- 2年目で年収が低い気がします。平均はどれくらい?
1〜2年目の平均はおおむね400万円台前半と言われます。ただ地域や業態でかなり差が出る数字なので、低くても落ち込まなくて大丈夫です。僕も地方の内科門前で395万くらいでした。
- 後輩がいないと①の後輩フォローはできませんか?
新人がいないと置きづらいですね。その場合は③の処方スピードや④の加算理解みたいに、自分一人で完結する目標から始めればOKです。そもそも目標が置けない職場なら、環境を疑う材料にもなります。
- 在宅をやっていない薬局でも成長できますか?
後輩フォローや監査精度、加算理解はどんな薬局でもできます。ただ在宅もかかりつけも新人もいないとなると、置ける目標が減るのは事実です。先輩がロールモデルになってるかで天井を見極めるといいです。
- 2年目で転職するのは早すぎますか?
職歴の浅さで不利になることはあるので慎重にいきたいところです。まず今の職場で4つを試して、それでも置く目標がないと分かってから動いても十分間に合います。焦って動くと失敗しやすいです。
- 今の職場が「天井」かどうか、どう見分けますか?
10年いる先輩が自分と同じ業務を同じようにやってるなら、その先の階段が用意されてないかもしれません。逆に在宅や管理、教育に幅を広げてる先輩がいれば、まだ伸びられます。そこを見てください。
- 情報だけ先に集めたいんですが、何から見れば?
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まとめ:明日から手をつけられる1つから
2年目の中だるみは、ほぼ全員が通る道です。大事なのは大きな資格や転職を焦ることではなく、今の職場で手をつけられる小さな目標を1つ選ぶこと。それだけで毎日の見え方が変わります。
- 2年目の中だるみは普通のこと
- 大きな資格より現場の4つ
- ①後輩フォロー②在宅・かかりつけ
- ③処方スピード④加算・算定
- 優先度は後輩フォローから
- 認定薬剤師は2年目では急がない
まずは①の後輩フォローか③の処方スピードあたり、ハードルの低いものから始めてみてください。それでも環境に伸びしろがないと感じたら、そのときに次の道を考えればいい。
あなたの2年目が「同じことの繰り返し」で終わらないことを、同じ道を通った僕は本気で願っています。
もし4つを試したうえで「やっぱり今の場所だと頭打ちかも」と思ったら、僕が実際に5社を使い比べた薬剤師転職エージェントの比較ランキングに、どこがどう良かったかを正直に書いてあります。動くかどうかは後で決めればいいので、まず眺めるだけでも今の職場を客観視するヒントになりますよ。




