ママ薬剤師の年収は、働き方でおおよそ次のくらいになります。フルタイムの女性薬剤師の平均が約531万円。1日6時間の時短なら、時間に比例させた計算で約400万円前後。パートは女性の平均時給が2,483円で、統計の平均的な働き方だと年に約279万円です。
どれも厚生労働省の令和6年賃金構造基本統計調査から計算した数字で、残業代は含みません。統計には「子育て中」という区分がないため、ママ薬剤師だけの平均ではない点は先に断っておきます。
僕は管理薬剤師として店のシフトを組み、応募者の一次面接もしています。この記事では、自分の給料を元に時短後の年収を計算する方法と、パートで働ける時間の目安まで書きます。
- 調剤4年→DS2年→調剤4年
- いまは管理薬剤師(34歳)
- 転職を3回経験し、うち2回は失敗。
- 3回目で年収480万→610万にアップ
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「同じ失敗をしてほしくない」という思いで、薬剤師のリアルを本音で書いてます。
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ママ薬剤師の年収を働き方別に比べる
まず3つの働き方を、同じ統計で並べます。時短は統計に項目がないので、フルタイムの平均を時間で割り戻した試算です。
| 働き方 | 年収の目安 | 数字の出し方 |
|---|---|---|
| フルタイム | 約531万円 | 女性の平均 |
| 時短 6時間 | 約400万円 | 上を時間比例 で試算 |
| パート | 約279万円 | 女性の平均 時給と時間 |
出典:e-Stat 令和6年賃金構造基本統計調査(職種)第1表、同(短時間労働者)職種 第1表
フルタイム:平均約531万円
フルタイムで働く女性薬剤師の所定内給与は月37万5,000円、年間賞与は80万8,800円です。12か月分と賞与を足すと約531万円になります。
平均年齢は39.3歳です。残業代を含む「きまって支給する給与」(月39万5,800円)で計算するともう少し高く出ますが、子育て中は残業を減らしたい人も多いと思うので、ここでは残業代を除いた数字を使います。
時短6時間:約400万円
8時間勤務の人が6時間に縮めると、働く時間は4分の3です。月給も同じ割合で下がるとすると、所定内給与は月28万1,250円、年に約338万円です。
賞与も4分の3になれば合計で約398万円、賞与が減らない会社なら約418万円です。フルタイムとの差は、およそ110万〜130万円になります。
パート:平均時給2,483円
パート(短時間労働者)の女性薬剤師は、1時間あたり2,483円です。男女計では2,639円でした。平均的な働き方は1日6.1時間、月14.8日で、賞与などは年10万円です。
これを1年分にすると約279万円、月にならすと22万円ほどです。ただしパートの女性薬剤師の平均年齢は51.7歳で、子育てが終わった世代も多く含みます。時給の相場を職場別に詳しく見たい人は薬剤師パートの時給相場にまとめています。
時給で比べるとパートも高い
フルタイムの女性薬剤師の所定内労働時間は月157時間です。月給を時間で割ると約2,390円で、パートの2,483円とほとんど変わりません。
差がつくのは賞与です。賞与まで含めて時給にならすと、フルタイムは約2,820円、パートは約2,580円になります。年収の差の多くは「働く時間の長さ」と「賞与」から来ている、と見ておくと判断しやすいです。
ママ薬剤師が時短にしたときの年収の計算方法
平均よりも、自分の給与明細で計算したほうが正確です。時短の給料の決め方は会社ごとに違うので、ここでは時間に比例して下がる前提の試算として書きます。
自分の給料で試算する手順
- 今の月給から残業代を除く
- 時短後の時間÷今の時間を出す
- 1の月給にその割合を掛ける
- 12か月分に賞与を足す
たとえば8時間から6時間なら割合は0.75、7時間なら0.875です。月給が40万円(残業代を除く)の人が6時間にすると、月30万円、年に360万円。そこに賞与を足します。
ここで出るのは額面です。手取りの目安は薬剤師の手取り早見表で、年収ごとに確かめられます。
賞与と手当は会社で違う
試算からずれやすいのは、賞与と手当です。賞与を「基本給の何か月分」で決める会社なら、基本給が下がった分だけ賞与も下がります。一方で、資格手当や住宅手当のように時間と関係なく付く手当は、時短でも満額のことがあります。
給与規程を見るか、人事に次の3つを聞くと、自分の数字がはっきりします。
- 基本給は時間比例か
- 賞与の計算の元は何か
- 減る手当と減らない手当
2歳までは時短の給付金が出る
2025年4月から、雇用保険の「育児時短就業給付金」が始まっています。2歳未満の子を育てるために時短で働き、賃金が下がった人が対象です。支給額は、時短中に支払われた賃金の10%です。
さきほどの月28万1,250円なら、月に約2万8,000円です。ただし賃金と給付の合計が時短前の賃金を超えない調整や、支給限度額があります。受け取れる条件は厚生労働省「育児休業等給付について」とハローワークで確かめてください。
保育料との差し引きで考える
時短で下がる年収と、延長保育やシッターにかかる費用は、セットで見たほうが実感に近くなります。保育料は自治体と世帯の所得で決まるので、住んでいる市区町村の案内で確かめるのが確実です。
時短にしても店の雰囲気が気になって続けにくい、という悩みは時短薬剤師が肩身狭いと感じる人へに書いています。
ママ薬剤師がパートで働くときの年収と勤務時間
パートで気になるのは「年にいくらまでにするか」と「それなら週に何時間働けるか」です。時給が高い分、薬剤師は思ったより少ない時間で上限に届きます。
年収の目標から時間を逆算
女性の平均時給2,483円で計算すると、年収の目標ごとの勤務時間は次のとおりです(賞与や交通費は含めていません)。
| 年収 | 年間の時間 | 週あたり |
|---|---|---|
| 100万円 | 約403時間 | 約7.7時間 |
| 130万円 | 約524時間 | 約10時間 |
| 200万円 | 約806時間 | 約15.5時間 |
年130万円に収めるなら、週10時間ほどです。1日5時間なら週2日で届きます。「週3〜4日は働きたい」と考えているなら、年収の上限と両立できるかを先に計算しておくと、面接で時間を決めるときに迷いません。
扶養と社会保険は最新を確認
「扶養内」の線は、税金と社会保険で基準が別々です。どちらも見直しが続いていて、勤務先の規模や労働時間でも当てはまるものが変わります。この記事では金額を断定せず、表は時間の目安としてだけ使ってください。
自分がどの基準に当たるかは、勤務先の人事と、配偶者が加入している健康保険の窓口に聞くのが確実です。派遣で働く場合の社会保険は派遣薬剤師の社会保険はどうなる?で整理しています。
ママ薬剤師の育休中の収入はいくらか
育休中は会社からの給料が止まり、代わりに雇用保険から育児休業給付金が出ます。年収の話とあわせて、ここも数字で押さえておきます。
180日までは賃金の67%
育児休業給付金は、休業前の賃金を元に、育休開始から180日までは67%、それ以降は50%です。育休中は申し出により健康保険料と厚生年金保険料が免除され、給付金は非課税です。
仮に休業前の月の賃金が39万5,800円(女性薬剤師の平均)なら、67%で約26.5万円、50%で約19.8万円です。給付には上限額があり、実際の額は休業前6か月の賃金で決まります。
夫婦で取ると13%上乗せ
2025年4月からは「出生後休業支援給付金」もあります。夫婦ともに14日以上の育休を取ると、最大28日間、13%が上乗せされます。67%と合わせて80%、厚生労働省の説明では手取りで10割相当です。
出典:厚生労働省「育児休業を取得される方へ(出生後休業支援給付)」。復帰そのものが不安な人は薬剤師の育休明け復帰が怖い人へもどうぞ。
ママ薬剤師が年収を落としにくい働き方
「時短かパートか」の二択にすると、年収は大きく下がりがちです。その間にある選び方を3つ挙げます。
フルタイムで残業だけ免除
ネックがお迎えの時刻なら、時間を縮めずに残業だけ断る方法があります。育児・介護休業法の「所定外労働の制限」は、2025年4月から子が小学校に入るまで請求できるようになりました。
所定内の給料と賞与はそのままなので、年収への影響は残業代の分だけです。頼み方はワンオペ育児で薬剤師が限界ならで、制度ごとに書いています。
時短の時間を選べるか聞く
法律で会社に義務づけられているのは、3歳未満の子を育てる人のための「1日原則6時間」を含む短時間勤務です。6時間以外の選択肢があるかは会社次第です。
6時間を7時間にできれば、割合は0.75から0.875に上がります。月給40万円なら、年に60万円の違いです。3歳から小学校に入るまでは、2025年10月から会社が働き方の措置を2つ以上用意する決まりになっているので、何が選べるかも確かめておきましょう。
時給の高い職場・派遣と比べる
パートの時給は勤め先の規模でも差があります。女性薬剤師の平均で、従業員10〜99人の会社は2,379円、100〜999人は2,510円、1,000人以上は2,529円でした。同じ時間でも、年に数万〜十数万円変わります。
派遣は時給が高めの求人が出やすい一方、契約期間や社会保険の扱いが違います。向き不向きは派遣薬剤師のメリット・デメリットで確認してください。
パートや派遣の求人を並べて比べたいなら、派遣・パートの求人を扱うアプロ・ドットコムや、地方や派遣に強いとされるMC-ファーマネットがあります。僕はこの2社を使ったことはなく、サイトとして調べたうえでの紹介です。登録するときは「週何時間まで」「何時に上がりたいか」を最初に伝えると、合わない求人が減ります。
ママ薬剤師が応募前に確認したい職場の条件
年収の試算どおりに働けるかは、職場で決まります。面接で聞きにくいことほど、先に確かめておきたいところです。
育休から戻った人がいるか
「育休を取って戻ってきた方は、今も働いていますか」と聞くと、制度が紙の上だけか実際に使われているかが分かります。人数や、時短で何時に上がっているかまで答えてもらえると、自分の働き方を想像しやすくなります。
産休・育休の取りやすさを見分ける点は産休育休が取りやすい薬剤師の職場は?にまとめています。
時短の時間帯と使える期間
時短で何時から何時まで働けるか、子どもが何歳まで使えるかは会社の規程で違います。法律上の義務は3歳未満ですが、それより長く使える会社もあります。入社してから確かめるのではなく、面接の段階で聞いてください。
求人の勤務時間は相談できるか
僕の会社では、求人票の文面は本部が作り、店から上げるのは「欠員の理由」「希望する勤務時間帯」「常勤かパートか」の3点です。求人票の時間帯は、店がそのとき埋めたい時間だと考えてください。
そのため、書かれた時間がそのまま動かせないとは限りません。「この時間帯でも働けますか」と具体的な時刻で聞くと、話が進みやすいと思います。子育てと両立しやすい職場の条件はママ薬剤師の転職でも書いています。
時短や育休復帰の条件で求人を探すなら、エージェントごとの得意・不得意を比べてから相談先を決めると遠回りが減ります。
ママ薬剤師の年収でよくある質問
- ママ薬剤師がフルタイムで働くと年収はいくらですか?
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子育て中かどうかを分けた統計はありませんが、フルタイムの女性薬剤師の平均は約531万円です(令和6年、残業代を除く)。残業を減らしても、所定内の給料と賞与は変わりません。
- 時短勤務にすると年収はどれくらい下がりますか?
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8時間から6時間に縮め、給料が時間に比例して下がるなら4分の3です。女性薬剤師の平均で試算すると約531万円が約400万円前後になります。賞与や手当の扱いで変わるので、自分の給与規程で確かめてください。
- 薬剤師のパートの時給はどれくらいですか?
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令和6年の統計で、女性は2,483円、男女計は2,639円です。職場や地域でも差があるので、詳しくはブログ内の薬剤師パートの時給相場の記事を見てください。
- 扶養内のパートなら週に何時間働けますか?
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時給2,483円で年130万円に収めるなら、週10時間ほどです。扶養の基準は税金と社会保険で別々で、見直しも続いているため、自分に当てはまる金額は勤務先と健康保険の窓口で確かめてください。
- 育休中の収入はどうなりますか?
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雇用保険の育児休業給付金が、育休開始から180日までは休業前賃金の67%、それ以降は50%出ます。社会保険料の免除もあります。夫婦ともに14日以上取ると、最大28日間13%が上乗せされます。
- 時短勤務は子どもが何歳まで使えますか?
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法律で会社に義務づけられている短時間勤務は3歳未満までです。3歳から小学校に入るまでは、会社が用意した働き方の措置から選ぶ形になります。それより長く時短を使える会社もあるので、規程を確認してください。
- 時短勤務でも年収交渉はできますか?
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転職のときなら、経験年数や認定薬剤師の資格は時短でも材料になります。時短だから安くて当然、と最初から引かないことです。進め方は薬剤師の年収交渉に書いています。
ママ薬剤師の年収を決めるときのまとめ
女性薬剤師の平均で見ると、フルタイムは約531万円、6時間の時短は約400万円前後、パートは時給2,483円です。時給にならすとパートとフルタイムの差は小さく、年収の差は働く時間と賞与から生まれます。
平均の数字は目安にとどめて、最後は自分の給与明細で計算してみてください。残業免除や7時間の時短、2歳までの給付金まで含めると、思っていたより下がらない選び方が見つかるかもしれません。
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