36歳の薬剤師の年収は、厚生労働省の統計で約582万円が目安です。36歳を含む35〜39歳の数字で、男性は約632万円、女性は約521万円です。
どれも残業代を除いた金額です。源泉徴収票の額とそのまま比べると、自分の位置を読み違えます。
こんにちは、管理薬剤師のたろうです。34歳で薬剤師歴10年目、年収は610万円です。36歳は僕の2年先にあたります。この記事では統計の数字と、同じ条件で比べる手順、僕の実額を並べます。
- 調剤4年→DS2年→調剤4年
- いまは管理薬剤師(34歳)
- 転職を3回経験し、うち2回は失敗。
- 3回目で年収480万→610万にアップ
- 人気転職エージェント5社を全部利用
「同じ失敗をしてほしくない」という思いで、薬剤師のリアルを本音で書いてます。
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36歳薬剤師の年収は統計で約582万円
30代後半の平均は約582万円
元にしたのは、厚生労働省の令和6年賃金構造基本統計調査です。年齢ごとの統計は5歳刻みなので、36歳だけの数字はありません。36歳を含む35〜39歳で見ます。
年収の目安は、残業代を除いた月の給与(所定内給与額)を12倍して、年間賞与を足したものです。
| 年齢 | 月の給与 | 年間賞与 | 年収の目安 |
|---|---|---|---|
| 30〜34歳 | 38.1万 | 73.5万 | 約530万 |
| 35〜39歳 | 40.1万 | 101.7万 | 約582万 |
| 40〜44歳 | 42.4万 | 107.2万 | 約616万 |
30代前半から後半で、年収の目安は約52万円上がります。伸びの多くは月給より賞与で、賞与は73.5万円から101.7万円に増えています。
フルタイムで働く人だけの集計で、パートは入っていません。数字の出どころは令和6年賃金構造基本統計調査(職種・年齢階級別)です。
男性約632万・女性約521万
同じ35〜39歳を男女で分けると、差は約111万円あります。
| 35〜39歳 | 月の給与 | 年間賞与 | 年収の目安 |
|---|---|---|---|
| 男性 | 44.4万 | 99.3万 | 約632万 |
| 女性 | 34.7万 | 104.8万 | 約521万 |
差がついているのは月の給与で、賞与はむしろ女性のほうが少し多い結果です。女性の月の給与は、30〜34歳の36.1万円より35〜39歳の34.7万円のほうが低くなっています。
この表だけでは理由までは分かりません。女性で「平均より低い」と感じたときは、男女計ではなく女性の行と比べるほうが実態に近いと思います。
出典は令和6年賃金構造基本統計調査(職種・性・年齢階級別)です。男性全体の年収は男性薬剤師の平均年収の記事にまとめています。
経験12年前後なら約596万
6年制の薬学部を24歳で出て、そのまま働いてきた人なら、36歳は薬剤師として12〜13年目です。同じ35〜39歳でも、経験年数で年収の目安は変わります。
| 35〜39歳の経験 | 年収の目安 |
|---|---|
| 5〜9年 | 約534万 |
| 10〜14年 | 約596万 |
| 15年以上 | 約590万 |
ストレートで働いてきた36歳なら、比べる相手は「10〜14年」の約596万円です。浪人や別の仕事を経て薬剤師になった人は、「5〜9年」の行が近くなります。
出典は令和6年賃金構造基本統計調査(職種・年齢階級・経験年数階級別)です。
会社の規模でも差が出る
同じ35〜39歳を、働いている会社の規模(従業員数)で分けた数字です。
| 会社の規模 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 1,000人以上 | 約612万 | 約539万 |
| 100〜999人 | 約660万 | 約516万 |
| 10〜99人 | 約636万 | 約497万 |
男性は、大きい会社ほど高いとは限りません。1,000人以上の会社は賞与が多い一方で、月の給与は3つの中でいちばん低くなっています。
規模別に分けると1つの枠の人数が少なくなるので、数字は多少ぶれます。「大手だから高い」「中小だから低い」と決めつけずに、求人ごとに月給と賞与の内訳を見るのが確実です。
業態と役職で見た統計
働く場所と役職の違いは、厚生労働省の第25回医療経済実態調査が参考になります。年齢で分けた数字ではなく、全年齢の平均です(給料+賞与)。
- 薬局の管理薬剤師:約725万
- 病院の薬剤師:約581万
- 薬局の薬剤師:約479万
薬局では、管理薬剤師かどうかで平均に約246万円の差があります。この差には手当だけでなく、経験年数の違いも入っています。業態ごとの詳しい数字は薬剤師の年収ガイドに並べています。
36歳薬剤師が自分の年収を統計と比べる手順
統計と比べるときにいちばん大きな違いは、残業代です。源泉徴収票の「支払金額」には残業代が入っていますが、ここまでの統計には入っていません。
- 源泉徴収票の支払金額を見る
- 1年分の残業代を引く
- 性別と年齢の行と比べる
- 経験年数の行とも比べる
残業代は、毎月の給与明細の「時間外手当」などの欄を12か月分足せば出ます。管理薬剤師手当や薬剤師手当は、毎月決まって出るので引かずに残します。
途中で転職した年や、育休・時短で働いた期間がある年は、1年分がそろっていません。直近で丸1年働いた年の数字を使ってください。
残業代を引いて統計を下回っていても、すぐに「低い」とは限りません。地域でも差があります。同じ調査の都道府県別の表で全年齢の目安を見ると、愛知は約622万円、福岡は約515万円です。
34歳管理薬剤師たろうの年収の実額と統計の比較
24歳から34歳までの年収
ここからは統計ではなく、僕個人の年収です。平均とは別物として読んでください。
| 年齢 | 職場 | 年収 |
|---|---|---|
| 24歳 | 調剤薬局A | 約380万 |
| 27歳 | 調剤薬局A | 420万 |
| 28歳 | DS併設の調剤B | 550万 |
| 30歳 | 調剤薬局C | 480万 |
| 30歳〜 | 調剤薬局D | 610万 |
新卒の調剤薬局Aでは、昇給が1回あたり月5千〜1万円で、4年で420万円まででした。今の調剤薬局Dには30歳で入り、2年目に管理薬剤師になっています。1年目からの細かい推移は薬剤師10年目の年収の記事に、30歳前後で動いた年のことは薬剤師7年目の年収の記事に書いています。
高かった550万の中身
28歳で移ったドラッグストア併設の調剤Bは、年収550万円でした。当時の同年代(25〜29歳)の統計は約467万円なので、数字だけなら平均を大きく上回っています。
ただ中身は、調剤にOTCの接客・レジ・品出しが加わり、週の半分は遅番でした。閉店後の品出しで夜10時まで残り、残業は月45時間です。
統計は残業代を除いた数字なので、残業込みの額と比べれば高く見えて当然でした。前の章で「残業代を引いてから比べる」と書いたのは、この経験があるからです。
今の610万を統計と比べると
今の610万円は、同じ30〜34歳の男性の統計(約570万円)より上です。2年後に入る35〜39歳の男性(約632万円)と比べると、少し下になります。
管理薬剤師の全年齢平均の約725万円にも届いていません。それでも僕が今すぐ動かないのは、DS時代のような残業がなくなり、娘の寝顔を見られる日が増えたからです。
統計より低いか高いかは、動くかどうかを決める材料の1つにすぎません。その差を埋めるために何を手放すことになるのかを、一緒に見ておくのがいいと思います。
36歳薬剤師が年収を上げるときの選択肢
管理薬剤師のポジションに就く
統計で差が大きいのは、年齢よりも役職です。薬局の管理薬剤師と一般の薬剤師では、平均に約246万円の開きがありました。
管理薬剤師手当は月3〜5万円が目安ですが、金額は会社ごとに違います。基本給に含まれていて手当の名前がつかない会社もあるので、求人票と面接で内訳を確かめてください。
責任も増えます。監査や本部への報告、スタッフのシフトまで持つことになるので、中身は管理薬剤師の仕事内容と1日で先に見ておくと、手当が見合うか判断しやすいです。
同じ業態で条件を比べて転職する
36歳は、経験を積んだ業態の中で条件の良いところへ移りやすい時期です。求人の年齢制限は法律で原則禁止されていて、35歳を過ぎたこと自体が不利になる仕組みではありません。
一次面接をする側から見た35歳前後の応募者の話は、薬剤師の転職は35歳で遅いのかに書いています。条件の上げ方は、提示560万円を610万円にした薬剤師の年収交渉が参考になると思います。
業態を変えるなら時間も比べる
調剤からドラッグストアのように業態を変えると、額面が上がることがあります。僕も調剤Aの420万円から、DS併設のBで550万円になりました。
そのかわり、勤務時間と仕事の範囲も変わりました。額面と一緒に、遅番の回数と月の残業時間を必ず並べてください。36歳で子育て中なら、この比較の重みはさらに大きくなると思います。
求人票に書かれない3点を聞く
僕が2ヶ月で辞めた調剤薬局Cの求人票には、嘘は1行も書かれていませんでした。足りなかったのは、書かれていなかったことです。
- 常勤の薬剤師は何人か
- 欠員補充か増員か
- 前任者はいつ辞めたか
当時の僕は、DSを早く抜けたくて職場見学の提案を自分から断っていました。今は管理薬剤師として求人を出す側にいますが、店から本部に上げるのは欠員の理由や勤務時間帯などだけで、原稿の文面は本部が作ります。この3点は、面接か見学で自分から聞くのが確実です。
36歳薬剤師が転職を相談するときのエージェント選び
統計と比べて「今の条件を見直したい」と思ったら、今の自分にどんな求人があるかを見てみるのが早いです。相談する先は、応募したい業態と、答えてほしい質問に合わせて選びます。
中小の調剤薬局や病院の求人を見たい人には、ファゲットが候補になります。公式サイトで強みとして挙げているのが、中小の調剤薬局・病院の求人です。僕自身は転職で使っていないので、ここは調べた立場からの紹介です。
どのエージェントでも、先ほどの3点を「確認してほしい」と頼めば、担当の答え方で信頼できるかがある程度分かります。ほかの会社との違いは、ランキングの記事で比べています。
36歳薬剤師の年収でよくある質問
- 36歳薬剤師の平均年収はいくらですか?
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令和6年賃金構造基本統計調査の35〜39歳で、約582万円です。男性は約632万円、女性は約521万円です。どれも残業代を除いた月の給与×12に、年間賞与を足した目安です。
- 36歳で年収500万円は低いですか?
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残業代を引いて500万円なら、35〜39歳の男性(約632万円)・女性(約521万円)のどちらの目安よりも下です。ただ地域や会社の規模でも差があるので、この記事の手順で同じ条件にそろえてから判断してください。
- 36歳で年収700万円は現実的ですか?
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統計の平均よりはかなり上の水準です。35〜39歳の男性は約632万円、40〜44歳の男性でも約695万円です。薬局の管理薬剤師の全年齢平均は約725万円なので、目指すなら役職に就くことが一つの道になります。
- 36歳からの転職は遅いですか?
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遅くはないと思います。求人の年齢制限は法律で原則禁止されています。同じ業態の経験を活かす転職なら、経験10〜14年として見られる年齢です。詳しくは35歳の転職は遅いのかに書いています。
- 年収600万円前後だと手取りはいくらですか?
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加入している健康保険や扶養の有無で変わります。僕の年収610万円を2026年度の料率で試算すると、年の手取りは約473万円でした。条件は薬剤師10年目の年収の記事に、ほかの年収は薬剤師の手取り早見表にまとめています。
- 子育て中で時短勤務はできますか?
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3歳未満の子を育てている間は、会社に短時間勤務制度(1日原則6時間)を設ける義務があります。3歳から小学校に入るまでは、時差出勤やテレワーク、短時間勤務などから会社が2つ以上を用意し、その中から選ぶ形です(厚生労働省)。時短の年収はママ薬剤師の年収の記事が参考になります。
- 36歳で薬局以外の仕事に移るのは遅いですか?
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年齢より、仕事の中身と求人ごとの条件で決まる部分が大きいと思います。CROや治験コーディネーターは年収の出方も働き方も薬局と違うので、CRO・治験コーディネーター薬剤師の記事で先に中身を確かめてください。
- 36歳の転職で失敗しないか不安です。
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僕も転職3回のうち2回は失敗しています。3回目で変えたのは、条件より人間関係を優先する・応募前に職場見学を入れる・担当に過去の失敗を正直に話す、の3つでした。
36歳薬剤師の年収のまとめ
36歳の薬剤師の年収は、統計で約582万円(男性約632万円・女性約521万円)が目安です。ストレートで働いてきた人なら、経験10〜14年の約596万円も比べる相手になります。
比べるときは、源泉徴収票の額から残業代を引いてからにしてください。そのうえで差があるなら、役職、同じ業態での転職、業態を変えたときの勤務時間を並べて考えます。
40代で年収がどう動くかは40代薬剤師の年収の記事に、相談先の違いは薬剤師転職エージェントのおすすめランキングにまとめています。

